このシリーズでは、トラディショナルからトレンドまで、幅広い情報をお届けします。ホテル・レストランでのサービスやマナー、ウエディング・イベントパーティの創り方、ライフスタイルにおけるニューヨーカーの感性などさまざまな視点からの最新情報です。日本人の感性と世界をリードするニューヨーカーの感性とうまく融合することで、「ZEN OMOTENASHI」は世界中から称賛を得ることでしょう。
ネットの活用
アメリカ、特にニューヨークでは、ネットでのレストラン予約が一般的です。
レストランの予約方法は、特別なリクエストは備考に記載しておくようになっていますので安心。わたくしは広々としたレストランでは、中央よりも壁側、Wall side とリクエストしておきます。すると、先方からリクエストOK のメッセージとともに、予約完了のリターンメールが入ってきます。
Face to face, Voice to voice のほうがニュアンス的なことを伝えやすいのは当然ですが、彼らはこの合理的で確実な予約システムをだいぶ昔から活用しています。
日本でも通常の予約システムは一般的になりつつありますが、ニューヨークのレストランはどんなことをネットで対応しているのか、ここで「3 つのシステム」をご紹介します。
一つ目のシステム:花束のオーダー
お誕生日や結婚記念日などの特別なときでなくても、男性は女性にブーケ(花束)をプレゼントすることがよくあります。
そのためのオーダーシステムがあります。ネットで事前に購入しておくと、レストランの方で準備をしてくれています。通常のデートでも、フロリストに立ち寄りブーケを持って女性を迎えに行くシーンは映画でみかけますね。
デートなのに、直前まで仕事があり時間がない。迎えにも行けず、レストランに直行しなければならない彼。こんなとき、インターネットサービスはニューヨーカーにとって最適!
プレゼントがほかにあるとき、1 輪のお花を添えます。お花は女性にとって一番喜んでもらえる必需品だと彼らは考えています。女性は男性からお花をプレゼントされるとうれしいものなのです。「おめでとう」「ごめんね」など、お花が気持ちを代弁していることにお気づきでしょうか。お花は人が人に何かを伝える役目を担っています。Shy な日本の男性の皆様…、ぜひとも、この文化をマネしてください。プラス効果期待できます。花言葉にこだわることはなく、彼女のイメージにあったお花をチョイスしてもグッドです。花言葉については、またの機会に。
~ブーケ用コンポートスタンバイ~この情報は、きっと日本ではめずらしいかもしれません。レストラン側は、ブーケ(花束)をテーブルに飾るためのコンポート(器)を常に備えています。サービススタッフは、実にスマートにお水の入ったコンポートをテーブル中央に置き、そのブーケは、テーブルトップのセンターピースとしての役割に即変身。食事の間の雰囲気づくりのアイテムとなり、ムードもすてき。
ラッピングを外す手間など不要です。欧米の特徴ですが、ブーケはしっかりしたラッピングではなく、簡単なナチュラルステムブーケといって、茎をそのままだしておくだけの簡単な方法でまとめています。茎のところに、ペーパーやビニール、アルミなどありません。だからこそ、サービススタッフからのスムーズなエスコートも生まれるわけですね。
ブーケはさりげなく彼女の手に抱えられ、カップルはレストランを後にします。
二つ目のシステム:リムジン予約
リムジン!? なんてゴージャス、と思われるかもしれませんが、特別なときや利用人数が多いとき、とても便利です。
ファミリーでお誕生日をレストランでゆっくりと過ごし、その後、予約してあるリムジンの優雅で安心な空間で、さらにすてきな時間を過ごすことができます。
マンハッタンは広くはありませんので、ちょっとぜいたくをしたいときでも、そんなにコストはかかりません。リムジンの手配はお勧めです。
行きはイエローキャブ(タクシー)で行き、帰りはリムジン。
リムジンの手配は? とありますので、ネットから予約をかけられます。ぜひご利用ください。マンハッタンの道路は南北(縦)にAVENUE(アヴェニュー)があり、東から1st、2nd…と数字で表示されているか名前がついています。
東西(横)はSTREET(ストリート)があり、北に行くほど数字が大きくなり、南に行けば小さくなっていきます。
南のほうは、名前がついているストリートが多くなります。目的地のアヴェニューとストリートを言えば、すべてのイエローキャブは確実に行ってくれます。
「35th Street on the 5th Avenue please! 」とてもEasy!?
三つ目のシステム:ミュージカル・野球観戦チケット
ミュージカルのチケットもネットで予約できます。
NY といえば、ミュージカル。若いころは、生まれ変わったらミュージカルのスターになりたいと思ったほどあこがれた時期がありました。多くの劇場に通い、「キャッツ」は10 回以上観たと思います。
弊社が「花とミュージカルNY の旅」をプロデュースしたときのことです。日本から訪れていた皆さんを「キャッツ」にお連れしたのですが、その日は偶然にもロングラン打ち切り最終公演でした。フィナーレのとき、劇場内のお客さま全員が舞台にあがることを許されたのです。舞台からの客席。ミュージカル女優になった気分で最高に幸せでした。
ヤンキーススタジアムの席も同様。ホテルのコンシェルジェなどでは予約してくれますが、レストランでもこのようなサービスがあります。
ニューヨーカーだけでなく、ニューヨーク以外の州からマンハッタンまで旅行にきているカップルに、デートプロデュースをしてくれるナイスサービスです。デートでブーケをプレゼントされ、リムジンでミュージカルへ。そして翌日は、ヤンキーススタジアムで野球観戦。なんてすてきなデートコースなのでしょう。
MY チケット購入法
わたしの適当なチケット購入方法はこんな感じです。ミュージカルは、開演日の2 時間前に劇場に向かい、チケット売り場で当日の席を選びます。その後、開演までの時間は、Noble(BookShop)のスタバで本を読みながらゆっくりとした時間を過ごし、時間になったらいざGOGO!
ヤンキーススタジアムも、その日に出かけていき、直接、チケット売り場へ(高所恐怖症のため最上段の席はちょっとムリ…)。自分の好きな席のエリアが決まっていますので、そちらをリクエストしてゲット。開始一時間前につけば、練習風景を見ながら腹ごしらえもできます。今まで一度も席がなかったということはありません。ニューヨーカーは、気ままに出かけていってどうしてもないときは、立ち見が手にはいりますので、ぎりぎりの時間に来る人も多いです。
弊社の女性スタッフは、ヤンキーススタジアムに行くのは初めてとのことでしたので、チケット購入方法を教え一人で行かせました。ところが(想定内でしたが)、チケット売り場がどこなのか迷ってしまったとのこと。野球は始まってしまうなどで、ドキドキしながらゲートの男性に尋ねたところ、そのまま無料でいれてもらった! ラッキー! と喜んで帰ってきました。迷ったらすぐに聞くべしとはアドバイスしましたが、これも想定外。野球観戦中のマナーも素晴らしく、いずれご紹介することにいたします。
ニューヨーカーワンポイント英語表現
「Y o u k n o w 」を使えば気楽な会話に変身できる! ストレートに日本語訳すると、「あなたは知っている」となりますが、意外な使い道があります。例えば、相手の要求を断るとき、アメリカ人は、はっきりとN O と伝え、次に理由をつけるというセンテンスづくりがごく一般的です。親しい間柄ではそうはいきませんね。
● 「Y o u k n o w 」をはじめに使う場合
「Y o u k n o w … i t i s k i n d o f h a r d . 」「なんていったらいいのかしら…ちょっと厳しいかな」親しい間柄で彼からデートに誘われたり、友人から誘われたりしたとき、ソフトに伝えたいとき、「Y o u k n o w… 」を使うことをお勧めします。
● 「Y o u k n o w 」をさいごに使う場合
「I h a v e s o m e s c h e d u l e s t o n i g h t… y o u k n o w … 」「そうね…きょうの夜…ほら・予定はいってるの… 」ヨガに通っていることを知っている友人に誘われたときなど、「ほら、いつも話しているじゃない?」と言いたいわけですが、これをそのまま英語表現すると、強いニュアンスになりかねないとき重宝します。
SHOKO
editor、NY 在住
慶応義塾大学大学院法学修士
米国IFDA Chairman
Established1993 米国IFDA は、NY(USA)所在のWPP/WMP 他資格発行機関URL:http/www.ifda.info/ 世界中にフローラルデザイナー・ウエデイングプロデューサー・イベントプロデューサー資格取得者4700名(2015 年)。現在も多くの卒業生が世界で活躍中。日本IFDA 問い合わせ先honbu@sfds.co.jp
~ The lovely flowers relieve the heart, the highest
design produced by polishing the heart ~