■ Case Study 5
社員研修しても効果が出ない……
結果が出ない、どうすれば?!
企業によっては、また職場によっては、人材の育成は必須です。そのため社員教育に注力し、“ 研修”に積極的に参加させるところも少なくありません。一人一人が積極的に仕事に臨むようにとモチベーションアップ研修を受講させたり、社内や組織内で円滑かつ機能的に仕事を進めるためにコミュニケーションアップ研修をと、リーダーも最適なプランを講じて、スタッフの成長を期待します。
しかし、よくこのような企業や組織に相談されることは、“ 研修を重ねても、なかなか成果がみられないのです。結構、お金と時間をかけて、しかも全員を対象に行なっているのですが、思ったとおりの結果に導けないのが現実なのです”と、よく聞かれます。なぜなのでしょうか?
以前、ある大手ホテルチェーンの企業の人材育成担当から、このような依頼がありました。“ 新人から経営者に至るまで全階層別の研修をこれまでも行なってきているのですが、どうも前向きで積極的に仕事に臨む人材が少なく、組織としても停滞してしまっているのです。この時世なので、ほかのホテルと差別化を図っていくためにも、人材の育成が重要だと思っているのですが、どうも結果が出ません。どうしたら良いでしょうか”というものでした。新人が入社すると、まずホテルマンのサービスや原点についての“ 接遇研修” を徹底して行ない、マネジメント層に対しては、“ リーダーシップ” や“ マネジメント” に必要な条件を学ばせ、また時には、組織を活性化するためにもモチベーションアップやコミュニケーションアップ研修も全員に受講させ、そして経営者層には“ 理念浸透(ミッション・マネジメント)” の再認識、再構築を促していました。しかし何度、実施してみても、社内に蔓延する風土に変化は見られず、コストばかりが流れていきます。そうかと考えてみても、人材育成を止めることもできず、担当としてはとても悩まれていました。今回は、人材育成と研修の関係性について解説します。
第5回
マジカル☆チームの創り方 ~ゲストとスタッフがハッピーになる仕事の仕方~
第5 回 社員研修しても効果が出ない……結果が出ない、どうすれば?!
【月刊HOTERES 2015年12月号】
2015年12月04日(金)