「CADRAN」内観。長年、“日産ビル”の通称で知られる「銀座プレイス」7階と、“銀座の中の銀座”、東京グルメの王道が集まる場所としても世界に知られる、銀座を代表する一等地である“銀座4丁目交差点”に同店はオープンした
さて、「月刊HOTERES2月号」で掲載するF&B特集外食産業編でインタビューにご登場いただいた企業の“注目レストラン”紹介!
第二弾となる今回は、社長の鈴木伸典氏が“外食アワード2023”を受賞し、次々と公園再生事業に成功している㈱ゼットンが久々に作ったファインダイニング「CADRAN」について紹介する。同店は東京・銀座のヘソである4丁目交差点で、銀座の夜景を楽しみながらさまざまなシチュエーションを楽しめるバー&レストランだ。
眼前に和光の時計台を眺めながら、銀座4丁目の景色を見つつ、シャンパンと生牡蠣を楽しめるテラス席。ディナー前のアペリティフ(※生ガキはコース外メニュー)として利用するのもよいし、カクテルタイムのみの利用も可能となっているので、さまざまな用途で訪れられるのが嬉しい
同店はシャンパーニュはもちろん、ワインやカクテル、ノンアルコールと旬の素材を使用したモダンフレンチとのマリアージュを提案するダイニングだ。当初、オーセンティックなフレンチからヌーベルまで、さまざまな銘店が軒を連ねる銀座で新たにモダンフレンチでの勝負は勇気のいる挑戦だと思ったが、挑戦は挑戦でも“銀座グルメに新たなジャンルを創生”といった意味での挑戦なのだと考えが変わった。食材の質の良さやシンプルな調理法など、ある意味、モダンフレンチという切り口においてはオーセンティックな店舗なのだが、独創的な食材の組み合わせや素材のもつ滋味と会話しつつ、決めるところは決めるが、トータルで食べ手に優しくありつづける味の仕上げ方にその予感を感じた次第だ。
1月からはランチ営業もはじまり、さらに“ロケーションの利”を楽しめる選択肢が増えた。夜景とはまた一味違う銀座4丁目の景色を楽しみながらの食事もいいだろう。まずはともあれ、ぜひ足を運んでみてもらいたい。
「CADRAN」
https://ginza-cadran.zetton.co.jp/
アミューズ一例。自家製のアンチョビやレバーペーストなど、スタートからワインが“すすみすぎてしまう”味わいも多い。また、サービススタッフが勧めてくれるシャンパンやワインにビスキュイ・ローズ・ド・フランスを浸けて食べる食し方は、新たな味との出会いとなるのでぜひやってみてもらいたい
オイスタープレート。日々、全国の産地で特許技術を用いて海洋深層水で48時間以上浄化された「8TH SEA OYSTER(エイスシーオイスター」の中から最も美味しいものがセレクトされ、提供される
オードブルから真鯛のレリボマリネにラビコットソースとザクロ。ブルターニュでは健康飲料としても飲まれる発酵バターミルクであるレリボで、旨味の詰まった鮮度抜群の真鯛をマリネした直球勝負の一品
魚と肉料理が用意されているメインプレートは3種から選ぶことができる。おのおの、旬の素材とメイン食材の組み合わせにシェフの優しさとセンスが感じられ、次回はどのような組み合わせが提案されるのだろうか? と食事中から次回の訪問を楽しみにしてしまうおいしさだ(画像はさまざまな部位の仔羊のローストにロックフォールのブールコンポゼと金時芋が合わされた一品)
ミニャルディーズに、こちらも3種のメニューからひとつが選べるデザート。基本的に季節のフルーツが使われたものが多いため通年メニューはないが、もしタルトタタンがあれば一度はぜひ食べてみてもらいたい。コニャックや赤ワインとのペアリングにもよい、銀座らしい華やかなタルトタタンを味わえる
ちなみにデザートは、テーブルのみならず、バーカウンターへ移動して楽しむこともできる。また、バーカウンターではバー利用だけでなく、アラカルトの料理を注文することができ、会食後の一時や2次会の場としてもぜひ活用してもらいたい
シグネチャーカクテルであるSupremeBellini。テーブルでのオーダーも可能だが、ドライなシャンパンにエスプーマで軽く仕立てた桃のフォームを目の前でソムリエが注ぎながら作ってくれるバーでの注文が、おいしさに楽しさも加わるのでお勧めだ(※混雑状況により、テーブルでのプレゼンテーションも可能)
バーの正面にたたずむ和光の時計台。カジュアルな利用から記念日やビジネスディナーなどの特別な会食まで幅広いシチュエーションに、銀座という街を感じながら応えてくれる店舗が誕生した。今後、インバウンド市場でも話題になることが予想され、また海外エグゼクティブの接待にも推奨される店舗だといって過言ではない
担当:毛利愼 ✉mohri@ohtapub.co.jp