まずは、顧客との会話が生じるシーンは、エピソード記憶という長期的な記憶に残りやすいということを理解しておく必要があります。エピソードとは、「起・承・転・結」です。「起」とは、シーンの特定(レストランなのか、フロントなのか等)、「承」とは、顧客側の能動的な行動、例えばチェックインではレジカードに記載するために行動する等です。「転」は、スタッフ側の反応を意味します。ここが、ユニークであり好印象であればあるほど、「結」つまりそのシーンの印象が形成されます。「転」が事務的であれば、「結」が完了しない、つまりはエピソードにならないことを意味します。長期的な記憶に残りません。その上で、重要なシーンにおいて、スタッフ不足を感じさせないマネジメントをシーン別に検討する必要があります。
2023年8月4-11日号 新しい視点「ホテルの価値」向上理論 ホテルのシステム思考
第544回 人材不足でも、そう感じさせないホテルマネジメントとは
【月刊HOTERES 2023年08月号】
2023年08月10日(木)