星野リゾートが実践する持続可能なホテル経営と運営
OMOブランドは、コンセプトのとおり、ゲストを積極的に街と繋げるためにスタッフ自らはホテルを飛び出しガイドツアーもするし、ワークショップなどの体験も実施します。そのような取り組みは、旧来のホテルにはないゲスト体験の提供であり、だからこそOMOが切り開くこの新しいホテルのかたちは、現在各社も注目していることと思います。
しかし、従来のホテリエの業務ではないこのようなオペレーションを実践することは容易ではありません。現在、ホテル業界では担い手が全く足りていません。猫の手も、いや本部の方もヘルプで現場に立っていると聞いたこともあり、多忙を極めるホテル業界のなかで、どうやってOMOはこんなことが実現できているのか。他のホテルと比べて各施設のスタッフ人数が多い印象もありません。ではどうやってOMOはそれを実装するのか。
そこには、星野リゾートの5つのサブブランドをはじめとした施設づくり、運営で実践し培ってきたノウハウ、知見、スタッフのマインドなどにヒントが隠されているのだと思うのですが、OMOもマルチタスクを導入し、無駄を省き合理的な運営でミニマムな人員のなかで運営を実現しています。星野リゾートは一人のスタッフがゲストの動きに合わせて様々な業務内容を取得し、業務効率化を実現した結果、そこで生まれた時間をゲストの体験価値向上のためになにができるか、各施設でスタッフが自ら考え実践できる組織であること。星野リゾートの凄みは、まず“人”です。(私見)。
OMO関西空港で星野リゾートのホテル運営の真価を探っていきたい
星野リゾートのホテル運営は、一朝一夕に真似できるものではありません。がしかし、そのヒントをここOMO関西空港から考察できるのではないかと思います。
OMOブランドの一員として、エアポートホテルであるここもOMOらしさがあり、空港利用のないゲストであっても楽しく快適なホテルだと思います。しかし、エアポートホテルとしてのエクスプレスな機能もちゃんと兼ね備えていてストレスフル、そして、考え抜かれた効率的なハード、ソフト、オペレーションには、ホテル関係者の皆さん一見の価値ありのホテルです。良質なインプットになることを約束します。
エアポートホテル、これから面白いかもしれません。