幅広いホテル運営の実績も強みに
----顧客のニーズにフーカスした結果、個性の強いホテルも数多く誕生しています。
それも一つの手段ではあると思います。一方で、ターゲットを狭めすぎると事業としては難しい可能性もあります。「最大公約数」ではなく「最大公倍数」とでも言うのでしょうか、限定的な最大公約数ではなく、なるべく多くの方に最上の幸福を与えられるホテルはどんなものであるのか、そうしたことを考えています。
また、2022年はホテルの付加価値についても向き合った年でもありました。私たちは宿泊主体型だけではなく、シティホテルやリゾートホテルの業態も展開しています。料飲部門には以前を力を入れており、「第9回エスコフィエ・フランス料理コンクール」では国内の名だたる著名ホテルブランドのホテルの料理人が出場する中で優勝者を出したほか、入賞者もいました。
また、グループの料理人としては和・洋・中で 70人ほどを抱えており、オールジャンルでどのような施設においても質の高いサービスを提供できる体制を作り上げています。そうしたホテルとしての付加価値の部分も大切にしてきた結果、シティホテルやリゾートホテル業態でも結果を出せています。これはひとえにハード面だけでなくソフト面で色をつけることができた結果だと思っています。
私たちの強みは常にブラッシュアップを継続していることです。ほかのホテルが追いつこうとしても、そこまで来たときには私たちはさらにその先に行っている、という状況でありたいと思っています。常に自分たちで考え、磨き上げ続けるというノウハウや経験を積み重ねているからです。
そうした強みは私たちがもともと新築ではなく既存ホテルをリブランドすることで運営してきたからでした。競争力が強いとは言えないホテルをどう差別化し、磨いていくか。料飲もホスピタリティーも、そして SNSなどマーケティングも重要です。そうしたことに取り組んできましたし、特に2022年はそこに集中をしていた年でした。