宿泊の ADR(客室単価)をコロナ前に戻す
―宿泊についてもさまざまな企画を打ち出されていますね。
島原 はい。宿泊の ADR(客室単価)をコロナ前に戻すことを 2022年度の目標に置いていました。そのためには高単価なコンセプトルームは必要だと考え、
『バリナチュラ・エステプラン』や、愛犬と宿泊できる『ドッグフレンドリープラン』、地元中日ドラゴンズのキャラクター「ドアラ」と名古屋グランパスの「グランパスくん」とコラボレーションしたコンセプトルームもスタートしました。
そして一番力を注いだのが、新たにハイフロア宿泊者限定の「Wingラウンジ」を 30階のレストラン「スターゲート」内に設置したことです。ハイフロア(高層階3フロア/ 50室)は全室の約 20%に当たります。客室内の設備のグレードアップと専用のラウンジを利用できる特典を付けることで、「ラグジュアリーフロア」として客室単価を大幅に上げることができました。また新たな客室利用方法として販売を強化してきたスイートルームの「展示会・商談会」としての利用も定着し、手ごたえを感じております。
―ようやく外国人観光客の門戸も開かれ、宿泊部門の回復が早いと聞いています。
島原 市内ホテルの状況を見ると、今年4月より宿泊稼働率も確実に上がってきました。当ホテルの宿泊部門では10月~12月は、その月としては開業以来過去最高の営業収入と ADR(客室単価)となりました。名古屋地区においては、外国人観光客の戻りに関しては少し時間がかかりそうですが、全国旅行支援の影響は想像以上に大きかったです。また、宿泊に連動してレストランも、1泊2食プラン、ルームサービス、お土産などの売り上げが好調で、高価格帯のアフタヌーンティセットやスイーツブッフェも定着してきました。季節商品のクリスマスケーキ・おせちの売り上げも過去最高となりました。