コロナ禍、毎日電話で顧客の今の声を収集
―2021年 6月、コロナ禍で GMに着任され、コロナによる環境変化の中、さまざまな打ち出しをされてきました。
島原 コロナにより、改めて気づかされたこと、それはお客さまへの「感謝の心」でした。売上げが全く立たない状況の中、お支えいただいた多くの地元の皆さま、顧客の皆さまのご恩に報いるためには、今、ホテルに望まれていることをしっかり聞き、できることからすぐに実行することが大切だと考えました。レストランは料理内容や飲み物のアイテム等を変更、ルームサービスもメニューを充実させました。宿泊部門は様々なコンセプトルーム、宴会はトークショーやライブ・ディナーショーなど、お客さまの要望におこたえしていきました。
―地元金山の商店街との連携もされているとお聞きしました。
島原 開業間もないころから、地元金山商店街振興組合に入り、金山駅周辺の清掃活動などの地域に根差した活動に参加しています。当ホテルの大宴会場に櫓を立て、商店街はじめ地元の皆さまを集めた「金山ナイト盆踊り」も、ここ3年中断していますが、“再開してほしい ”という声が多く、ぜひ、今年の夏には実施したいと思っています。また、昨年9月より近隣にお住まいの方向けに「朝食のサブスク」をスタートさせました。大好評をいただいており、地元の皆さまとの関係がさらに深まりうれしい限りです。
GM着任後すぐ、スタッフ表彰制度スタート
―それは素晴らしいです。ところでGMに着任されてまず、取り組まれたのはどのようなことですか。
島原 まず各部門の中心者の心を一つにするため、「モーニングブリーフィング」を毎日、全身全霊を込めて行うことからスタートしました。次に「スタッフ全員との面談」を約1カ月かけ行ないました。一人一人の今の想いを直接聞くことができ、私にとってこの面談が一番大きかったと思っています。
そしてモチベーションアップのため、4半期ごとに優秀賞とホスピタリティ賞に分け、貢献の高い8名を表彰する「表彰制度」を採り入れ、すでに56名の方が表彰されています。また、情報共有のため全従業員対象の「ジェネラルスタッフミーティング」も4半期ごとに開催し、そこでは、収支の状況、先の予測、ブランドオーナーである IHGや参画する名鉄ホテルグループの取り組みなどの情報共有をしています。ホテルの重要課題として取組む
「SDGs委員会」からは、一昨年9月より毎月行なっている「子ども食堂」の進捗や、新たな取り組みの発表。女性部会「グランベール」からは、自由な発想でアイディアを投函できるアイデアボックスのテーマ発表やプラン化した商品の販売状況、アイディア賞の表彰などを行なっています。