ホテル業界は今とてもエキサイティングな時期を迎えていることを次世代に伝えたい
----1万軒以上のホテルを含めて約 5万5000軒、約 160万室の宿泊施設が建ち並ぶ日本において、IHGはホテルのブランド価値をどのように示していきますか。
日本のホテル市場は、米国、中国に次いで世界で 3番目に大きなマーケットであり、国内、海外ともに大きな需要を抱えています。レジャー、ビジネスともに豊富な需要があり、実際にパンデミック以前はかなり高い稼働率を誇っていました。東京オリンピック・パラリンピックに向けてグローバルな影響力は高まりを見せ、新しいホテルや商品が増えたことで日本に対する認識が広がったと感じています。
ツーリズムの観点から言っても、日本は非常にユニークなマーケットだと思います。このマーケットにおいて、私たちはどのような形で差別化ができるのか。世界で6000軒以上のホテルを 17ブランドで展開している国際的なホテルのリーダーであるIHGの強みと、日本でユニークな展開を15年以上にわたり進めてきた ANAとのジョイントベンチャーの強みを重ね合わせることで、競合他社にはない魅力を生み出すことができていると思います。
2021年には大阪・御堂筋に「ホリデイ・インエクスプレス」を開業しましたが、今後も私たちのブランドが日本のマーケットに誕生していきます。京都には 2024年に「リージェント京都」を開業しますし、さらに「シックスセンシズ京都」の開業も予定しています。とても幅広いカテゴリーのブランドを展開することで、IHGはさまざまなお客さまのニーズに応える商品を取り揃えることができるのです。
----日本のホテル業界に向けてメッセージをお願いします。
最大のメッセージは、ホテル業界は今とてもエキサイティングな時期を迎えているということです。パンデミックの影響を受け、ここ数年は非常に厳しい状況にあることは確かですが、そんな中でも私はホテル業界の底力に対して自信を持ち続けています。ホテル業界全体で協力し合うことで現在の逆境を乗り越え、将来再び輝くことができる日を目指していきましょう。
競合するホテル同士で団結しながら、ホテル業界にはわくわくできる楽しい仕事があり、しっかりと人材を活かす職場が用意されているというメッセージを次世代に向けて発信していく形を実現することが、私にとっての大きなテーマです。