新しい取り組みを今までのやり方で臨んでも、結果が跳ねることは皆無
258号に引き続き、小林縫製の話の続きである。ガードルに対するしめつけられる感覚という負の解消をしながらもアップ機能追求、そして、20〜60代までの世代に幅広く支持されるデザインに仕上げたのが、アップガーデリー「しなやか」である。
アップガーデリー(アップ+ガードル+デイリー)は、ガードルの新ジャンルとして世に送り出した。自分たちで開発したものは自分たちの手で、まずは、販売していく。これは小林縫製の新・方針である。当たり前のように思えるかもしれないが、小林縫製のメインは OEMメーカー、相手先ブランド商品をていねいに作っていくことが事業の中心にある。新・方針を受けて、工場の一角に手づくり感あふれる直営店を開店、ダイレクトにお客さまに届けていくことをスタートとしている。
岡村衡一郎
(おかむら・こういちろう)
1971年生まれ。亜細亜大学卒。(株)船井総合研究所を経て、2004年(株)スコラ・コンサルト入社。120社を超える企業変革を支える。「会社が変わるとは何か」、「人がイキイキ働くには何が必要なのか」を考え続け、「一品」という変革コンセプトを発見、体系化する。支援先の起源や今あるリソースを足場に、「あるもの」から「ないもの」を生み出す一品イノベーションに多くの経営者ファンを持つ。変わるためのテコをあぶりだす「経営者オフサイト」、「『一品』で会社が変わるワークショップ」を主催。著書に『一品で会社を変える』(東洋経済新報社)、『30代でチームのリーダーになったら最初に読む本』(同社)など
ご意見・ご質問お待ちしております
okamura-kouichiro@scholar.co.jp