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2021年1月29日号 サービス・イノベーション-Part2~現場と本部が一体で進めるイノベーション~

207 2021年 自己主張の年に(2)

【月刊HOTERES 2021年01月号】
2021年01月28日(木)
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お客さまを「肌で感じる」職人の挑戦

「タンスに眠っているお着物をコートに変えて目覚めさせます」。
このメッセージは、和服を仕立てる事業を営む広島県の勝矢和裁さんのものだ。WAcycle(ワサイクル)のメイン商品「和のコート」はエンドユーザーの眠った着物をコートに仕立て直す、エンドユーザーから直に受注するための試みである。勝矢さんにとって、はじめての市場に対する自己主張だ。

勝矢さんの事業は、いわゆるBtoB、自分たちでエンドユーザーから直に受注することはない。自社のロゴがつかない着物を影で支える存在なのだ。日本トップクラスの和裁師を育成して、連合体で仕事をしながら、伝統の技術を継承している歴史を持つ。呉服店からの依頼に対して、最高の技術をもって、着物を仕立てる、技能を大切に守りつないでいる会社である。

岡村衡一郎
(おかむら・こういちろう)

1971 年生まれ。亜細亜大学卒。(株)船井総合研究所を経て、2004 年(株)スコラ・コンサルト入社。120 社を超える企業変革を支える。「会社が変わるとは何か」、「人がイキイキ働くには何が必要なのか」を考え続け、「一品」という変革コンセプトを発見、体系化する。支援先の起源や今あるリソースを足場に、「あるもの」から「ないもの」を生み出す一品イノベーションに多くの経営者ファンを持つ。変わるためのテコをあぶりだす「経営者オフサイト」、「『一品』で会社が変わるワークショップ」を主催。著書に『一品で会社を変える』(東洋経済新報社)、『30 代でチームのリーダーになったら最初に読む本』(同社)など

ご意見・ご質問お待ちしております
okamura-kouichiro@scholar.co.jp

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