すべて顧客の視点に立って物事を分析し、
現場スタッフと一緒に改善すること
~小さなヒットの連続と人として欠かせない
モラルの徹底が人材育成の根幹にあり~
新連載にあたり ~編集部より~
今号より新連載 求められる人材を探る
「W プロフェッショナルズ」を毎号掲載いたします。ウエディングにかかわるさまざまなプロフェッショナルからみた各業種における人材の状況や人材育成の現状や課題と、各業種の立場から求めるウエディングプランナーへの希望など、人材力を高め顧客満足度を高めていくための手法をひも解いていきます。指南役はHOTERES にて「飴ちゃんいらんでぇ~」「負けたらアカン」の連載を書きつづった㈱フェイス 福永有利子社長。第一回目はホテルや旅館、高級料亭など数々のコンサルティグ実績を上げている㈱ホスピタリティマネジメント 菅野潔社長です。請うご期待ください。
現場経験者のみでコンサル事業展開
福永 菅野社長との共通点はホテルまたはウエディングのプレーヤーおよび管理職としての現場経験を軸としたコンサルティング業務を行なっていることですね。弊社はウエディングプランナー経験を持つスタッフで構成し、御社のスタッフはすべてホテルで管理職経験をお持ちです。現役時代に現場の切実な状況や課題など身をもって経験しているからこそ、心の痛みが分かる客観的で実践的なコンサルティングや研修ができるのだと思います。
菅野 そうですね。数字だけで判断したり現場の声や実状を度外視した正論や押しつけ的な指導では人を動かすことができません。特に最近は求められるニーズが多様化し、過去の手法や判断基準では収益改善や顧客満足度を高めることはできません。私たちは“すべて顧客の視点に立って物事を分析し、現場スタッフと一緒に改善すること”をコンセプトとしています。環境の変化に対応できなければ事業の発展はありません。環境の変化に対応するための人材研修やサポート、商品企画サポート、販売戦略策定など、基本的には働くスタッフ、経営者が自分たちで考える力をつけること、考えることの習慣化をサポートしています。つまり、外野的に強制的に指導してもやらされている感が強く、たとえ一時的に数字が上がったとしても働き手としての満足度は高まりません。また仕組みも定着しません。そうではなく、自分たちで考え、企画したことに対してお客さまの良い反応を得たり、数字的に確実に上がってきたことを体感することで、働き手の満足度が上がります。現場のみんなで考え、小さなヒットを連続させることが窮地から脱出するために不可欠なことなのです。