来店の原動力となる「集客商品」を作れているか
あるホテルで開催されていた「オーダーバイキング」に、お客さまが集まっていた。地域の老舗ホテルのレストランでのイベントに、地元の主婦グループ、年配男性の懇親会、会社帰りの懇親会、宿泊客、親子連れと客層を問わずにぎわっていた。カキ、ステーキ、刺し身、煮つけ、プリンなど約80 種類の洋食、和食。中華、デザートは、どれを取っも質が高い。
レストラン事業の部長と話していたときに「ホテルが本気で地域を攻めてきたら脅威だ」と彼は言っていた。シェフがいるレストランに、料理に質の高さがあるからだ。しかし、待ちか攻めかで区分けをしたら、待ちの商売をしているのが、ホテル内にあるレストラン。「そのままでいてくれればうちは助かる」というのがレストラン事業部長の本音であった。
Profile
岡村衡一郎
(おかむら・こういちろう)
1971 年生まれ。亜細亜大学卒。(株)船井総合研究所を経て、2004 年(株)スコラ・コンサルト入社。120 社を超える企業変革を支える。「会社が変わるとは何か」、「人がイキイキ働くには何が必要なのか」を考え続け、「一品」という変革コンセプトを発見、体系化する。支援先の起源や今あるリソースを足場に、「あるもの」から「ないもの」を生み出す一品イノベーションに多くの経営者ファンを持つ。変わるためのテコをあぶりだす「経営者オフサイト」、「『一品』で会社が変わるワークショップ」を主催。著書に『一品で会社を変える』(東洋経済新報社)、『30 代でチームのリーダーになったら最初に読む本』(同社)など
ご意見・ご質問お待ちしております
okamura-kouichiro@scholar.co.jp