アジア中心に海外輸出の準備を進めて年間50 億円規模のビジネスに育てたい
島田 古酒マーケットの市場規模はどれくらいあると見ていますか。
安村 金額ベースでは分かりませんが、数量ベースで言うと日本に残っている10 年以上の古酒は約50 万?あるというのが私の見立てです。中国人の酒の消費量に当てはめると1時間、香港に限定すると1日で飲み終える量だそうです。我々の試算ではありますが、現在の貯蔵量に基づいてざっと金額を推定してみると、今後の推定市場規模は80億円程度ではないでしょうか。
島田 古酒のパイオニアとして、何年後にどれくらいの市場規模にまで成長させたいですか。
安村 今期の匠創生の売り上げ目標は2億円で、5年以内には年間50 億円規模にまで持っていきたいと思っています。そのためには古酒の単価を上げる取り組みと古酒をしっかり調達する取り組みを同時並行で進めていくことが重要です。そして蔵元に古酒を造り続けていただくことも、非常に大切になってきます。
5年後は半分以上が海外輸出の売り上げになると思います。本来は「日本国内のインバウンド」と「海外マーケット」のニつの切り口で考えていたのですが、新型コロナウイルス(COVID-19)が発生してしまって計画が一度崩れてしまったことは確かです。今後インバウンドがいつ戻ってくるのかは分かりませんが、いずれにしても海外輸出の準備は今進めているところです。
私たちにとってもはじめての取り組みなので試行錯誤していますが、今期中に中国、台湾、香港のマーケットへの進出を果たしていきたいですね。