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2020年4月17日号 FROM THE PUBLISHER

FROM THE PUBLISHER 太田 進 目と頭と心

【月刊HOTERES 2020年04月号】
2020年04月15日(水)
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 戦略などを本社もしくはエリア本部で考え、現場には人事からプライシングにいたるまで(程度の差こそあれ)権限がない。総支配人という肩書を持ちながら自身と共に働くスタッフ(つまりこれは商品でもある)を選べない。そんな状態では肩書ばかりは責任者でも心から現場に責任を持てるわけがない。
 

また、現場スタッフは今日、自身の勤めるホテルがいくらで売られているかも分かっていない。ある時は1 万円、ある時は2万円。どのような期待値でゲストはやってきているのか、本来であれば現場スタッフがそれを意識すべきであることは明らかだ。

そんなことをやっていれば現場スタッフはどんどん受け身になっていく。総支配人だって共に働くスタッフすら選べないのだから、現場から本社への不満は募っていくばかり。そんなホテルが、高いクオリティーを発揮できるか? まず多くは無理だろう。

現場から目を奪い、頭を奪う。結果、そこに立つスタッフから心も失われていく。それによって組織は疲弊する。そしてその“手足”からはみずみずしさが失われる。

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