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宮下 彰 Akira Miyashita
2005年㈱パレスホテル入社。ロイヤルラウンジ&バーでバーテンダーとしてのキャリアを歩み始める。12年5月の同ホテル建替後のオープンからメインバー「ロイヤル バー」に勤務した後、14年からラウンジバー「プリヴェ」で現職。14年のサントリー ザ・カクテルアワードではウイスキー部門で最優秀賞を受賞したほか、カクテルコンペティションでの優勝・入賞、ファイナリスト選出など多数。
協力:日本ホテルバーメンズ協会(HBA)
協賛:サントリースピリッツ㈱
語り継がれるカクテルというのは、選ばれたホテルやバーだけが持つ大切な資産だ。
東京の中心とも言える丸の内1-1-1にあり、美しい緑と水に恵まれたパレスホテル東京。1961年の開業から数々の伝説を積み上げてきたホテルだ。“ミスターマティーニ”と呼ばれた今井清氏、ミルク入りのジンフィズなど、日本のホテルバーの歴史にパレスホテルの存在は欠かせない。2012年5月に建て替えられ、新たな歴史をスタートさせた際にも、「ロイヤルバー」は当時のカウンターとともに引き継がれた。
重厚なメインバーとともに、ホテル6階のラウンジバー「プリヴェ」は新たな歴史を創り出す。リーフ型のカウンターや、風を感じるテラス席でのひと時に寄り添うカクテルは格別だ。バーテンダーの宮下彰氏が勧めてくれたのは、テキーラをベースとしたさわやかなエスプレッソマティーニだ。
ベースの「サウザ ブルー」は、ブルーアガベを100%使用した正統派のテキーラ。スパイシーな香りと、まろやかで上質な味わいのバランスが感じられる。
「アガベの風味がフレッシュで力強く、テキーラらしいすがすがしさが引き出されています」と宮下氏は評価する。
サウザ テキーラ創業者のドン・セノビオ・サウザは、メキシコの地酒を国際的なスピリッツに高めた“テキーラの父”であり、孫のファビエルはテキーラの原産地呼称制を成立させた、まさにテキーラの歴史そのものだ。
淹れたてのエスプレッソに、カルーアで香りやコク、味わいの伸びを補完する。香り高いこの一杯の原点は、一人のお客さまに向けられたものだという。
それはサッカーのワールドカップが開催されていた時期。カクテルには“会心のゴール”を意味するスペイン語「ゴラッソ」と名が付いた。
「伝統とレシピを理解することが大切です。それが難しくもあります」宮下氏が目指す強いチームづくりには、かつてのパレスホテルを知る最後の世代だという自覚も垣間見られる。
先達から受け継いだ宝を磨き続ける。伝統とはその姿勢であり、飲み手と作り手で生み出すファインゴールからまた、新たなもてなしの資産たるカクテルが生まれる。
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レシピ カクテル名
「EL GOLAZO」(エル ゴラッソ) 2300円(税・サ別)
・サウザ ブルー 45㎖
https://www.suntory.co.jp/wnb/sauza/
・カルーア 20㎖
http://www.kahlua-net.com/
・シュガーシロップ 10㎖
・エスプレッソ 30㎖
・コーヒー豆 3粒
シェークしてカクテルグラスに注ぎ、表面にコーヒー豆を浮かべる
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