バーランキングの常連は、 酒や料理ではなく時間を提供する
ニューヨークで著名人やセレブがお忍びで訪れる話題の店「メゾンプレミア」。2018年10月末、パークハイアット東京でニューヨークにあるレストラン「コントラ」との共同で開催されたイベントに伴い来日していたバーテンダーのエリオット・ウィリアム氏とメゾンプレミアのオーナーであるジョシュア・ボワシー氏、クリストフ・ジッカ氏に話を聞いた。
ブルックリンのウィリアムズバーグ地区に店を構えるこの店は、オリジナリティーが際立つミクソロジーバーの一つとして知られ、洗練されたクラシックカクテルと、独自のコンビネーションにセンスが光るシグネチャーカクテル、そして数十種類の牡蠣が好評。NY Times やThe New Yorker など数々のメディアに取り上げられ、2016 年に「ジェームズビアード」、タイムアウト ニューヨークによる「バー オブ ザ イヤー 2016」を受賞、さらに2 年連続で「ワールド50ベストバー」にも輝き、今や最も予約が取りにくい店と言われている。
品質の高い食事とアルコールを日中から楽しめるだけでなく、高いホスピタリティーを提供している。世界屈指のバーテンダーが丁寧にクラシックカクテルを作る。店内は音楽、ライト、家具、スタッフのユニフォームまで、見えるものすべてにこだわり、強いストーリー性をもたせている。1930 年代の貴族の隠れ家といったイメージで、客層も非常によい。良い意味でアメリカ的ではない雰囲気と言える。
彼らは皆同じ理髪店にいき、同じメーカーのスーツを身にまとう、そして同じ価値観の共有を徹底しているため、彼ら独自の雰囲気や空気感、一体感が生まれるという。提供しているのはただの料理と酒ではなく、メゾンプレミアで過ごす美しい時間、それはお客さま一人一人のライフスタイルであり、人生を充実させることを提案、提供しているという。