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酒のSP

スパークリングワインの選択肢に。コネリアーノ・ヴァルドッビアデネの景観とプロセッコDOCG

【月刊HOTERES 2019年02月号】
2019年01月24日(木)
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プロセッコ・スペリオーレDOCG 生産者紹介

De Faveri | デ・ファヴェリ


De Fveri, G&G Valdobbiadene Prosecco Superiore Docg - Selezione Bottiglia Nera - Brut

 1978年にルーチョとミレッラ・デ・ファヴェリが設立し、娘のジョルジアと弟のジョルダーノの世代になって畑と設備を増設してボトリングを開始。プロセッコDOCGエリアの中心部にあり、DOC TrevisoからDOCG、MillesimatoからCartizzeまでさまざまな種類のプロセッコを生産している。21haの畑(15haのDOCGと6haのDOC Treviso)を所有している。

「Burut G&G」は丘陵地から最高品質のグレラだけを厳選。透明感のある麦わら色で繊細な泡。ティピカルなプロセッコのフルーティーさに麦など穀物のアロマも。さわやかな酸味と後味にかすかな苦みが余韻として続く。
https://www.defaverispumanti.it/

Bortolomiol | ボルトロミオル


Bortolomiol, Brut Prior millesimato 2017

 1949年に父のジュリアーノによって設立。現在は4人姉妹と母による経営。ファミリーは17世紀からブドウ栽培していた。ファミリーによるワイン造りとクオリティ・オリエンテッド、土地の良さを守るという三つの信条によるワイン造り。サステイナビリティを重視し、畑の位置や土壌の分析によって最適なワイン造りを目指している。「Brut Prior millesimato 2017」は100%グレーラでBIO認定を受けている。よりやや濃い目のレモンイエローで、青りんごや柑橘など滑らかなアロマ。DOCGの特徴的な香りが漂う。残糖によるボディの厚みがアロマを引き立たせる。料理との相性も想像力をかき立てる。新井清太郎商店が輸入・販売。
https://www.bortolomiol.com
http://www.seitaroarai.co.jp/winelist.html

Ca’di Rajo | カ・ディ・ライオ


Ca'di Rajo | Brut millesimato 2017 Cuvée del Fondatore

 80年前にマリーノ・チェッケットが家族とともに始めたブドウ栽培をルーツに、2005年に孫で醸造家のシモーネらが創業。90haから250万本を生産し、そのうち15haは自社畑。背の高いブドウの樹を並べてトンネルのように枝を張らせる仕立てのBellussera(ベルッセラ)を採用している。
60カ国に輸出しており、航空会社にも採用されている。
「Brut millesimato 2017 Cuvée del Fondatore」はリンゴやアカシアのようなフローラル、メロンのようなアロマで、なめらかでバランスの良いワイン。余韻にさわやかな酸味が続く。野菜や魚介のフリット、辛めの冷製のパスタや生のカキなどさまざな料理や機会に使える。
https://www.cadirajo.it/

Sorelle Bronca | ソレッレ・ブロンカ


Sorelle Bronca | Brut Nature “Particella 232”

 19世紀末に祖父のマルティーノ・ブロンカが行なってきたブドウ栽培を息子リヴィオが守り、二人の娘アントネッラとエルージリアーナ、アントネッラの夫のピエロによって1985年にワイナリーを設立。醸造家にフェデルイコ・ジオットを迎え、自社畑ブドウのみを使ってボトリングまで行なうエステートワイン。
2018年に初リリースした「Brut Nature “Particella 232”」は7000本の限定生産で、少し熟れたリンゴや洋ナシ、フローラルのアロマの高いエレガントなワイン。酸は穏やかだが後味に引き締まったキレのある苦み。シンプルなグリルなどの食中酒にも喜ばれる。㈱ワインウェイヴが輸入。
https://www.sorellebronca.com
http://www.wine-wave.com/tb/winery/0604

Conte Collalto | コンテ・コッラルト


Conte Collalto | Brut Nature “Ponte Rosso”

 958年に設立され、1000年以上にわたりプロセッコ生産エリアに君臨してきたコッラルト家直系のワイナリー。
380haのうちブドウ畑は164haで、循環型社会への対応してワイン造りのほか畜産なども行なう。コネリアーノ醸造学校とも深いつながりを持ち、17年に始まったプロジェクトでは農学士チームが土壌研究を行ない、最適なブドウを選定して地域特性を最大化することを目指している。
「Brut Nature “Ponte Rosso”」は薫り高いフレッシュなリンゴやフローラルに、フルーティーな果実味、酸味、ミネラル感や苦みのバランス感にすぐれたワイン。魚介類、甲殻類を想像する。
脂肪の多い魚の煮物やレモンを使うソテー。メインで食べさせられた魚介のフリットミストにも合う。
https://www.cantine-collalto.it/

 

Spagnol | スパニョール


Spagnol | Rive di Solighetto

 20世紀初頭から当代の祖父、セラフィーノがブドウ畑に着手し、オラツィオとロレータの夫妻により1986年からワイン造りを開始。オラツィオと息子のアルベルトは栽培を、同じく息子のステファノとマルコは醸造家としてワイン造りに携わる。
パッションとトラディション、クオリティーを合言葉に、36haの自社畑のブドウのみを使い、50万本を生産。冷蔵システムが完備された車両による配送も行なっている。
クリュ畑による「Rive di Solighetto」は完熟した桃や梨、パッションフルーツのような香りが特徴的。うまみを感じる甘さにミネラル、アロマが残る。穏やかな酸がバランスを取り、余韻にも甘い香りが抜ける。
アスパラガスのリゾットや魚介のパスタ、和食ならだしを使った椀物や、先付・前菜八寸とのマリアージュも試したい。
http://www.coldelsas.it/

La Gioiosa | ラ・ジョイヨーザ


La Gioiosa | Extra Dry

 ヴィッラサンディ社による二大ブランドの一つで、日本ではホテル・レストラン向けに流通している。プロセッコの品質に親しんでもらうことを理想に“楽しみ”や“喜び”を意味するラ・ジョイヨーザと名付けられた。環境への影響の少ない栽培と醸造を行ない、自然エネルギーによって全体の40%の電力を確保する。
「Extra Dry」は甘いリンゴやフローラル、アロマティックフルーツなど香り高く、甘みと酸味双方がしっかりと伝わってくる。果実味を多く含み、ソフトでクリーンな余韻。プロセッコの典型的なテクスチャ。自然のブドウ、土地の良さを商品に反映させており、エレガントでやさしさを感じるワイン。サッポロビールが輸入・販売。
http://www.sapporobeer.jp/wine/winery/italy/la_gioiosa

Il Colle | イル・コッレ


Il Colle | Extra Dry

 1978年にファビオ・チェスキンと妻で創業した家族経営のワイナリー。30haの自社畑から年間150万本を生産し、およそ半分は輸出している。畑の管理から瓶詰まで一貫して自社で行なう数少ないメーカー。ケミカルなものを使わない、手作業で伝統とテロワールに忠実なワイン造りに取り組む。
「Extra Dry」は引き締まったミネラル感に、スムースな発泡の後にフルーティーさと豊かなアロマ、甘みと酸味がバランス良く感じられる。白身魚のソテーなどと合わせたい。輸入は大倉フーズ。
http://www.proseccoilcolle.it
http://www.okurafs.co.jp/product/wine/veneto

Le Contesse | レ・コンテッセ


Le Contesse | Extra Dry

 コネリアーノに25haの自社畑を所有。会社としての創業は1987年だが、70年代からDOCワインの製造を始めていた。ブドウ栽培と醸造の豊かな経験をもとに最新の技術を取り入れ、シングルファーメンテーション(一回のみの醸造)でフレッシュなプロセッコの提供に努める数少ないワイナリー。「Extra Dry」は15gの残糖ながら、控えめなアロマの中に透き通るような冷涼感、リンゴやナシの香りにフローラルも感じられる。
レ・コンテッセの特徴的なフレッシュさと甘み、味わいを引き締める酸味のアタックやストラクチャーの強さがあり、バランスの伴った味わいが余韻として続く。アビコが輸入。
https://www.lecontesse.it

Perlage | ペルラージュ


Perlage | Extra Dry Quorum

 ティッツィアーノとアフラの夫妻により、1985年の創業当初からBIO認定を受けているワイナリー。7人の息子たちが手伝い、現在は200万本を生産。生物多様性や循環型社会に対応した有機農法を実践し、2015年にはヴィガーノの認証も受けた。動物性由来のものを一切使用しない、パイオニアとしてBIOとビーガンを推進する。「Extra Dry Quorum」は4万本の限定生産。クリーミーな香りが特徴的で、豊かなアロマに野草のような香りは自然に寄り添うワインであることを感じさせる比類なき個性。リンゴの味わいの中に生き生きとした酸味も。フレッシュさが際立っており、余韻の長さを楽しめる。エビの天ぷらや鶏料理と合わせてみたい。
http://www.perlagewines.com/

L’Antica Quercia | アンティカ・クエルチャ


L’Antica Quercia | Brut “Matiu”

 コネリアーノに位置する、オリーブの木に囲まれた自社畑のブドウのみを使うワイナリーは1965年の創業。「ワイン生産者である前に、ブドウ生産者である」という信条のもとに、2007年にはBIO認定。現在はビオディナミカに取り組んでいる。25haで8万本を生産し、70%は輸出。日本では㈱リエゾンが輸入している。
「Brut “Matiu”」はシトラス感の香り高く、ミネラルや野草も感じられる。BIO由来の独特の青々しさの中にナチュラルな甘みと爽快な酸味があり、ほかのプロセッコとは一線を画す風味がある。
輸入・販売元はリエゾン。
http://www.anticaquercia.it

Terre di San Venanzio | テッレ・ディ・サン・ヴェナンツィオ


Terre di San Venanzio | Cartizze Brut

 ヴァルドッビアデネで2008年に創業したワイナリーは、カルティッツェにも畑を所有する。社名は、ヴァルドッビアデネに生まれた中世の詩人に由来する。破砕したブドウのうち10%は排除するなど、この地のプロセッコの典型的なアロマが損なわれないように細部に気を使った生産。清澄剤を使わず、長時間静置による澱引きで自然なワイン造りを推進。2008年にはさまざまな金賞を獲得した「Cartizze Brut」は3300本の限定生産。シリアル感の高い、酵母感のある香りが特徴的。なめらかでソフトな発泡と、カルティッツェを象徴する厚みのあるアタックに、甘みと酸味、フルーティーがまとまりよく広がり、厚く長い余韻が楽しめる。クリーミーなチーズや野菜料理との相性が感じられる。
https://terredisanvenanzio.it

Bortolin Fratelli | ボルトリン・フラテッリ


Bortolin Fratelli | Cartizze Dry

 1950年に創業した、ヴァレリアーノ・ボルトリンをはじめとする家族経営のワイナリー。1542年にゾン・ボルトリンがヴァルドッビアデネの17の小さな畑で2万500ℓのワイン造りをしていたのがルーツとされる。今では20haの自社畑などから30万本を生産している。カルティッツェにも2haを所有している。「Cartizze Dry」は3万本を生産。熟したリンゴのソテーのようなアロマと干し草、香りからクリーミーさを感じる。22gの残糖感による味わいの厚みの中に、酸味とのバランスが感じられる最高峰のプロセッコは、食後の余韻として楽しみたい。
http://www.bortolin.com

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