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109 岡村衡一郎  サービス・イノベーション-Part2 ~現場と本部が一体で進めるイノベーション~ 

109  反対~! は、改善に生かせるはずの「反応」である

【月刊HOTERES 2018年11月号】
2018年11月02日(金)
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変化に追われるリーダーのための実践的イノベーションメソッドとして、ホテル業の事例にとどまらず、多く企業変革の現場から生まれた「チェンジング・メソッド」として紹介していた48 種。そのPart 2 としてお届けする。

Profile
岡村衡一郎
(おかむら・こういちろう)
1971 年生まれ。亜細亜大学卒。㈱船井総合研究所を経て、2004 年㈱スコラ・コンサルト入社。120 社を超える企業変革を支える。「会社が変わるとは何か」、「人がイキイキ働くには何が必要なのか」を考え続け、「一品」という変革コンセプトを発見、体系化する。支援先の起源や今あるリソースを足場に、「あるもの」から「ないもの」を生み出す一品イノベーションに多くの経営者ファンを持つ。変わるためのテコをあぶりだす「経営者オフサイト」、「『一品』で会社が変わるワークショップ」を主催。著書に『一品で会社を変える』(東洋経済新報社)『30 代でチームのリーダーになったら最初に読む本』(同社)など


変化を味方にできる人は
仮に反論でも「意見」への取り組み方が秀逸

 反対意見の取り扱いは企業風土を決める、と言っていいくらい大切なものであろう。硬直化している組織では、反対意見はないものとされる。大げさに言えば、上の意見は絶対なのだ。先日、元大手ホテルチェーンで働いていたY 氏の話を伺う機会があった。ワンマン体質は経営が変わっても、なかなか変わらないという。ミニワンマンが多数出現して、現場の意見を、特にもっとこうすべきだ、という意見はほとんど通らないという。
 
 私は、そのホテルを利便性の面から年に数十回利用するが、タイムマシンに乗って20 年前にいったような感覚になる。当時の最新鋭のまま、深化・進化できていないように感じる。当然、現場社員も入れ替わり、違和感をもって進言する場面があるようだが、ほとんど採用されないようだ。これでは、現場の知恵は商品・サービスに生かせない。一人の頭脳でみんなが動くという構造は変わっていないのだろう。

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