東洋大学 国際観光学部 准教授 徳江 順一郎 氏
株式会社 那須旅 代表取締役社長 八木澤 玲玖 氏
昨今、地方の観光地の多くは疲弊している。中心的存在だった温泉街が衰退し、場所によってはゴーストタウンのようになってしまった場所もある。入れ込み客数は毎年減少し続け、地域によっては限界集落になってしまいかねないところも存在する。
一方、若い力が地域活性化を目指す動きも活発化してきている。地域にとって「よそ者、若者、バカ者」の意見はきわめて重要でありながら、なかなか取り入れられないことが多いと言われる。しかし、その地域の若者がいなくなってしまったら、地域は衰退するしかなく、その点からは一点の光明が差しているようにも感じられよう。
株式会社那須旅の代表取締役社長を務める八木澤氏もそんな一人である。自身が生まれ育った地域の発展を目指し、なんと高校3 年生で起業したという。さらには、徳江が所属する東洋大学国際観光学部に入学し、1 年生として学ぶ日々でもある。学生起業家は珍しいものではなくなってきたが、さすがに高校生での起業となるとまだまだ少数である。今回の対談では、そんな生き方に焦点を当ててみた。