東洋大学 国際観光学部 准教授 徳江 順一郎 氏
株式会社TBSテレビ アナウンサー 一般社団法人SPUTNIK International 創設理事 秋沢 淳子 氏
今回は、テレビでおなじみの、TBS アナウンサーの秋沢淳子氏にご登場いただいた。もともとは、スリランカとガーナでのボランティア活動が、いわゆる「地域おこし」にもつながっていることをうかがいたいと思い今回のインタビューとなった。しかし、話題はさまざまに展開し、世界へ羽ばたくことの重要性まで論じていただくことになった。
秋沢氏は若い頃から世界各国を飛び回っている。その原点は、高校時代における国際ボランティア団体・AFS によるニュージーランドへの1 年間の留学であった。そこで目の当たりにした多様性こそ、これからの世界に必要であり、かつ、そこで生じた関係こそが、その後のさまざまな活動にもつながっていることは興味深い。
現在では、本業であるアナウンサーとしての出演以外にも、局では管理職としての仕事もこなし、そのうえでボランティア活動を続けている。こうした精力的・積極的な動きは、観光業に関係する人たちにとっても参考になるはずだ。
TBS に入社するまで
徳江 相変わらず活発にご活躍ですね。さて、早速ですが、秋沢さんはアナウンサーになることをいつ意識なさったんでしょうか。
秋沢 実は私、大学の友人に誘われて、テレビ局でやっていたセミナーに顔を出してみたのが最初のきっかけなんです。で、気がついたら内定をいただいていたと…
徳江 そうなんですか。なりたいと思って色々頑張っている学生たちも大勢いるのですが、なってしまう方はさくっとなられるのですね。華やかな方は違います!(笑)
秋沢 いえいえ、私の故郷である飯能は、周りに畑しかなくて、小学校はずっと1 クラスしかないようなところだったんですよ。
徳江 そこから、情報の中心で仕事をするまでになられたわけですね。その変化は興味深いです。
秋沢 きっかけといえば、小学生のときに、中国残留孤児のニュースを見て、世界の現実を色々と見てみたい! と思ったんですよ。
徳江 最近の学生は、そういう「外を見たい!」という思いが足りないとよく言われます。うちの学生は結構出て行ってますけどね。
秋沢 父方の親類に、ドイツ人の方と結婚した人がいたことも影響があったかもしれません。休みのときに、一家で遊びにいらしたりしていましたから。
徳江 それは大きかったんじゃないでしょうか。やはり子供の頃からの環境って影響するんでしょうね。