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097 岡村衡一郎  サービス・イノベーション-Part2 ~現場と本部が一体で進めるイノベーション~ 

097 地域ブランドは愛でつくられる

【月刊HOTERES 2018年07月号】
2018年07月27日(金)
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相手のことを考え抜いた商品こそ
最終的に、選ばれることの証明になる
 
変化に追われるリーダーのための実践的イノベーションメソッドとして、ホテル業の事例にとどまらず、多く企業変革の現場から生まれた「チェンジング・メソッド」として紹介していた48 種。そのPart 2 としてお届けする。

Profile
岡村衡一郎
(おかむら・こういちろう)
1971 年生まれ。亜細亜大学卒。㈱船井総合研究所を経て、2004 年㈱スコラ・コンサルト入社。120 社を超える企業変革を支える。「会社が変わるとは何か」、「人がイキイキ働くには何が必要なのか」を考え続け、「一品」という変革コンセプトを発見、体系化する。支援先の起源や今あるリソースを足場に、「あるもの」から「ないもの」を生み出す一品イノベーションに多くの経営者ファンを持つ。変わるためのテコをあぶりだす「経営者オフサイト」、「『一品』で会社が変わるワークショップ」を主催。著書に『一品で会社を変える』(東洋経済新報社)『30 代でチームのリーダーになったら最初に読む本』(同社)など

 中学生、高校生の4 人に1 人が乗る自転車がある。静岡県静岡市のサイクルユートピアウミノのオリジナル自転車、ウミノMAX、ウミノNEO だ。静岡市では「ウミノ」が自転車のブランドである。「マックに行こう」と同じくらい「ウミノで買おう」は定着しているというから驚きだ。地域で3 店舗を展開する店がブランドになれる理由は自転車に対する愛だ。
 
 ナショナルブランドをしのぐ人気の商品には、中高生の使用方法を熟知した上での工夫がある。プラスチック製の買い物かごは重たい荷物を入れ続ければもげてしまう。ウミノMAX は、部活の道具を入れて3 年間使っても壊れないステンレス製。車軸も往復20㎞の使用に耐え、ずれてしまうことはない。一番の敵であるパンクには、特殊なタイヤで立ち向かう。そして、通学途中にパンクになれば軽自動車で迎えに行く。

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