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第1回 C&RM ㈱ 代表取締役社長 小林 武嗣 

現場主導のレベニューマネジメントからの脱却  第1回  単価1%アップが与えるインパクト

【月刊HOTERES 2018年05月号】
2018年05月25日(金)
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担当者任せの、その先にあるもの
 
 2000 年代に何が起きたか。
 
 当時、レベニューマネジメントのとっかかりとして、やはり競合ホテルの値段を見て価格を決めるとうことを各ホテルはしていました。その結果、2000 年代にはホテルの単価は30%も下落してしまったのです。
 
 これを冒頭の法則に当てはめれば、収益は11.1%× 30%= 333%ダウン となります。これでは経営が成立することは難しいでしょう。80 年代「華やかな業態」ともてはやされたホテル業は、あっという間に「かわいそうな業態」となってしまったのです。
 
 つまり、ほかのホテルを見て値段を決めるという手法は「供給<需要」時代は価格が高くなり収益が大きくなりますが、「供給>需要」時代には低価格競争による単価ダウンになりやすいのです。その一例が2017 年度後半からの失速につながっているのではないかと見ています。価格というのは経営にとって重要なファクターです。これを「レベニューマネージャー」に一任してしまって良いのでしょうか。適正な価格を経営者がきちんと見なければ、2000 年代の悲劇にまた見舞われてしまうかもしれません。
 
「よく分からないから任せた」では立ち行かない時代になるのです。この連載では、経営視点でのレベニューマネジメントを論じていきたいと思います。

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