ピノ・ノワールによる瓶内二次発酵
スパークリングワインの次なる選択肢に
フランスではピノ・ノワールと呼ばれ、シャンパーニュやブルゴーニュで有名なこの種を使った瓶内二次発酵(メトードクラシコ)のスパークリングワイン産地として、林氏は栽培面積を示してその魅力を語った。
「イタリアのメトードクラシコは、フランチャコルタが1600 万本(2015年)、トレンティーノでの生産が600万本に対してオルトレポー・パヴェーゼで100 万本。どの地域もシャルドネが多い中で、オルトレポー・パヴェーゼはピノ・ネロに3000ha を割いている。フランチャコルタの2800ha や、それに近い広さのトレントと比較すると、イタリアでもピノ・ネロの産地として注目されるべき地域です」
今日、世界で知られているスパークリングでの中でシャンパーニュは3億5000 万本、カバが2 億6000 万本に対し、イタリアでは5 億本のプロセッコが生産されている。世界中で需要、供給ともに伸びているスパークリングワイン市場において、ピノ・ネロの魅力を醸し出す新たな選択肢として市場での躍進を期待したい。
ソロ・イタリア代表の林茂氏
オルトレポー・パヴェーゼ保護協会を代表して来日したカ・モンテベッロ社のアルベルト・スカラーニ氏。1880 年創業の同社は70ha の畑を所有。年間40 万本を生産している