真新しいものよりも、
意義のある選択肢の提示を
酒類全般で言えば、消費者のチョイスは今年もより高品質、もしくは機能的、あるいは学びを得るような体験を求めたものにシフトしていくことだろう。新しさを感じる一方で、バックグラウンドやストーリーのある選択が今後も支持されていく。日本のワイン市場では近年、ブルガリアやジョージア、モルドバやアゼルバイジャンといった産地が知名度を高めていったが、こうしたまだ見ぬ生産国や地域の出現は続いていく。発泡性ワインではシャンパーニュやクレマン、カバ、フランチャコルタやプロセッコに続く良質な産地の存在が知られていくことになるはずだ。シェリーやヴェルモットといった酒精強化ワイン、フレーバードワインでも、新たな選択肢を提示するレストランやバーが増えていくことが予見できる。さらに、パーティーアイテムとしてのマグナムボトル、ジェロボアム(ダブルマグナム)の人気が高まっている海外のトレンドが国内でどう展開されるかにも期待したい。
知名度の低い産地、知名度はあっても認識を改めるためのプロモーションが展開されるだろう