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第132 回 鈴木 忠美  次世代リーダーたちに贈るメンタルケア術  これからの人材育成

第132 回  「固定観念を捨て一歩前進を」

【月刊HOTERES 2017年12月号】
2017年12月15日(金)
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サービスはいつも同じである必要はない

 暇なときと忙しいときではサービスは、いつも一緒である必要はないというのが私の教え方である。つまり忙しいときにはやれなかったことを、暇なときにやってあげたら、いいホテルですねと褒められることはあっても怒られることはないからである。ところがリーダーの中にはサービスはいつも同じにしろという人がいる。それは暇だからとか、手が空いていたからと、忙しいときにできないことをやってあげることによって、なんでこの間はやってもらえたのに今日はできないのかとお客さまから怒られるからであるという。つまりこれではリーダーが怒られないための保身であり、果たしてこれは本当に正しい判断だろうかと首をかしげる。例えばたまたま会場内でのセルフのコーヒーコーナーが設けてあったのに、今日は少ない人数の会食で、自分一人のサービスだったスタッフは、全部お料理も出し終えたので、自分で取りに行こうとしたお客さまにお持ちしますと言い切ったことにリーダーは激怒し、バックヤードに連れ出しては怒鳴っている声が会場内に聞こえてくる始末。なんでも型にはめるより、いつもはやれないのですが料理も出し終わりましたので、今日は特別にと付け加えれば済む話だと私は思うのだが。


するのは失敗、何もしないのは大失敗

 世の中にはいろいろな意見を提案しても、すぐに否定から入るリーダーとまずやってみる人の二通りいる。今年も間もなく終わろうとしているが、今までにこの誌上を借りて発信し続けている感謝の言葉「ありがとうございます」へのバージョンアップ。今年の最後の締めくくり挨拶として使う今年も大変ありがとうございましたではなく、今年も大変お世話になりました「ありがとうございます」というふうに、主語は過去形でも感謝だけは終わりのない感謝「ありがとうございます」にかえないと、私が日ごろから唱えている「するのは失敗、何もしないのは大失敗」で、新しいことに挑戦できない視野の狭いリーダーに分類されてしまうのである。

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