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第132 回 鈴木 忠美  次世代リーダーたちに贈るメンタルケア術  これからの人材育成

第132 回  「固定観念を捨て一歩前進を」

【月刊HOTERES 2017年12月号】
2017年12月15日(金)
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鈴木 忠美
〈すずき・ただみ〉

1969 年盛岡グランドホテル入社。レストラン課長、料飲企画部長、副総支配人を経て96 年総支配人就任(98 年同取締役)。在職中には専門学校 盛岡カレッジオブビジネスで講師を務める。2003年東北ホテル宴会場支配人協議会(東北B.M.C.)会長就任(5 期10 年)。05年ホテルシティプラザ北上入社。同取締役サービス部支配人、現在は山形県東村山市クアハウス碁点にて勤務しながら、料飲業務従事者の資質向上を目指し、教育研修会の企画・運営を行なう。

固定観念の打破「遊びと仕事の区別つけるな」

 前号に続き不死鳥のごとく甦った盛岡グランドH の再建請負人K 氏の続編5 回目である。当時盛岡グランドHの経営方針の一つに「社員皆経営者主義」というものがあった。多くの企業は社員を「従業員」と呼び黙って業に従わせていたが、盛岡グランドH はどこの企業よりも一人ひとりの社員を大切にし、また他社にはみられない自由風土があり全社員の営業意識も高かった。例えば宴席後の帰りお客さまからフロントでタクシーを頼まれたM という女子社員は、タクシーが来るまでの待ち時間にお客さまと積極的に会話する。例えばいつもお顔は見かけているのですが名刺交換をさせていただいてもよろしいですかと、自分の名刺を出し相手からも必ずいただく。そしてちゃっかりと○○様、実は私婚礼ノルマがありまして、ぜひ私に婚礼の芽を一件紹介いただけませんかと…。またある宴会サービスの女子社員は男性だけの少人数の忘年会で、一緒に「居酒屋」を歌ってと頼まれれば、「分かりました、では私からも一つお願いが…」。同じように婚礼の芽を一件紹介いただけませんかという具合に、他社ならあり得ないことも許されたのである。このように仕事の中に遊び心を取り入れた方が、社員は喜んで力を発揮したのである。

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