優勝した長澤優斗氏。ロングドリンク部門において高い技術を披露した
HBA の頂点とWORLD CLASS へ
の登竜門たる大会に
( 一社) 日本ホテルバーメンズ協会(小森谷弘会長、以下HBA)とキリンビール㈱(東京都中野区、布施孝之社長)は10 月29 日、両社共催により「第9 回HBA ジュニアカクテルコンペティション キリンカップ」を名古屋東急ホテルで開催。カクテル「IYASAKA」を創作したBAR 倉吉の長澤優斗氏がグランプリを獲得した。
このコンペティションは、HBA の29 歳以下のバーテンダーを対象に、2001 年より隔年で実施されているもの。9 回目となる今大会は「ウェルカム」をテーマに全国の支部予選を勝ち抜いた28 人がエントリーした。
レシピの規定は、主材料(ベース)に「タンカレー ナンバーテン」「ケテルワン」「富士山麓樽熟原酒50°」などの指定品目からショートカクテル部門は20㎖以上、ロングカクテル部門は30㎖以上使用すること、さらに副材料としてデカイパーブランドのリキュールから5㎖以上を使用することが指定されている。
コンペティション入賞経験のある気鋭のバーテンダーから、大会初挑戦まで若手ナンバーワンを競う大会にふさわしい顔ぶれが揃った。
ショートカクテル部門は「和romaTrip」を創作した名古屋観光ホテルの北川育美さんが優勝し、来場者投票によるキリン特別賞も同時受賞した。以前に出場した大会と比べて、飾りやすいデコレーションを使用した様子も見られた。ロングカクテル部門は「IYASAKA」を創作したBAR 倉吉の長澤優斗氏が優勝。長澤氏は今年5月に行なわれた「九州農産物を使ったWAPIRITS TUMUGI カクテルコンペティション」の優勝に続く受賞だ。今大会では両部門の優勝者によるスーパーファイナルが行なわれた。ここでは、それぞれが発表したカクテルについて、創作意図などをプレゼンテーションしながら6 分で2 杯分を作成する。近年のグローバルコンペティションの主流になっているスタイルが採用された。
両者とも初めてとなるプレゼンスタイルの試技で、北川さんは6 分の持ち時間を大幅に余した。対する長澤氏は材料のチョイス、創作意図を伝えられた点での評価がグランプリの獲得につながった。