丘陵地の段々畑がコネリアーノからヴァルドッビアデネの特徴。雲がかかると天空城のような景色になる
2009 年のDOCG 認証により改称
DOC とのすみ分けを強化
イタリア北部のワイン産地、プロセッコの最上級に当たる「コネリアーノ ヴァルドッビアデネ プロセッコスペリオーレDOCG」(CONEGLIANOV A L D O B B I A D E N E P R O S E C C OSUPERIORE DOCG、以下プロセッコ・スペリオーレDOCG)の保護協会は11 月13 日、ジャパンプロモーションに関する記者発表をホテル雅叙園東京で行なった。
EU の協力のもとに今年初めて日本向けのプロモーションを実施する同協会は、生産者8 社(プロモーション参加は11 社)とともに来日。プロセッコ・スペリオーレDOCG の最新情報や魅力を発信した。
ヴェネト州北東部のコネリアーノからヴァルドッビアネデに至る丘陵地で広く栽培されてきたプロセッコ種(今日のグレーラ種)から造られるプロセッコ。日本ではカジュアルなプロセッコDOC がよく知られた存在だ。1876年、イタリアで最初のワイン醸造学校が設立された場所がコネリアーノであり、1962 年にはプロセッコ・スペリオーレの品質を保護する協議会が発足。69 年のDOC 認証を経て2009 年、プロセッコ・スペリオーレが DOCGとして認められたことを機に、プロセッコDOC との識別も意図してDOCGは現名称に改められた。
この地域では7549ha に178 のワインメーカーが存在し、そのうち7191ha がプロセッコ・スペリオーレDOCG のための畑だ。生産量で見ると、シャンパーニュは3 億5000 万本、カバは2 億5000 万本だが、プロセッコは、DOCG とDOC を合わせると5 億本に達する。そのうちプロセッコ・スペリオーレDOCG の生産は9000万本。およそ5 億ユーロの市場となっており、ドイツ(21%)とスイス(20%)、英国(18%)が主な輸出先だ。