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Vol.13 2017年新年号 特集Ⅰ「わが社の10年後」  Vol.13  ㈱プリンスホテル 代表取締役社長 赤坂 茂好 氏

世界中から親しみを持たれる ホテルチェーンを目指して

【月刊HOTERES 2017年01月号】
2017年01月06日(金)
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㈱プリンスホテル 代表取締役社長 赤坂 茂好 氏

 
 10 年後の2027 年、日本の新たなる動脈となるリニア中央新幹線の開通が予定されております。また、成田・羽田をはじめ全国の空港の機能強化も着実に進展していくことが見込まれます。これらにより日本経済や観光産業は大きな構造変化が起こり、日本の各都市の距離が身近になるだけでなく、世界各都市ともより一層身近になることが考えられます。この変化に合わせ、プリンスホテルは世界中の人々に認知され、親しみを持たれるホテルへとなっていきます。
 
 10 年後を見据えるに当たり、まずはこれまでの10数年間を振り返ってみたいと思います。2003 年に政府のビジットジャパンキャンペーンがはじまり、日本の観光産業がグローバル化へとより一層舵を切り始めました。その後、リーマンショックや東日本大震災などさまざまな困難がありましたが、官民一体となりこの危機を乗り越えた結果、訪日外国人旅行者数は2003年の約500 万人から2015 年は約4 倍の約1974 万人へと急増、2016 年においては約10 カ月で2000 万人を超え、観光立国の実現へ向け着実に成果が現れてきました。
 
 今後の10 年もこの流れは続き、訪日外国人旅行者の増加は続くと思われます。そのほかでは、IT 技術の進歩による構造変化にも注目しております。AI の活用による言語障壁の撤廃やビッグデータの活用による観光動向の詳細な分析・把握が可能になるなど、ホテル業界を取り巻く環境は劇的な変化(パラダイムシフト)が起こっていくことが想定されます。
 
 プリンスホテルでは今後、このパラダイムシフトに対応するため、施設の新設・バリューアップなどのハードとサービス強化などのソフトの両面で取り組んでまいります。
 
 ハード面では2017 年の秋、名古屋に新たなホテルのオープンを予定しており、これによりリニア中央新幹線の両拠点となる品川と名古屋にホテルを構えることになります。そのほかにもプリンスホテルは、全国各地にホテル・レジャー施設を保有しており、変化に合わせたバリューアップを進めてまいります。
 
 ソフト面では「MICE の誘致強化」「日本の魅力の再発見」「日本のおもてなしを世界に発信」の三つを目標に掲げ、取り組んでまいります。「MICE の誘致強化」では、MICE を積極的に誘致することで世界から多くの人々が集まるきっかけ作りを行ない、地域の活性化にもつなげてまいります。「日本の魅力の再発見」では、地域社会と連携しその地ならではの魅力を体験していただくことで、お客さまに感動を提供し「日本ファン」を増やしてまいります。「日本のおもてなしを世界に発信」では、日本が世界に誇る「おもてなし」の心を世界に発信し、訪れた外国人旅行者の方々にその素晴らしさ、大切さを理解していただくよう努めてまいります。それがひいては未来永劫日本の観光産業の発展につながっていくと考えております。
 
 刻一刻とさまざまな変化を見せる情勢の中、未来を予想することは難しいですが、ただ確実に言えることは10 年後、世界の人々がより近い関係になり一体感が生まれる社会が訪れるということです。今後プリンスホテルは「観光立国」を一歩進め、「観光大国」日本の実現の牽引役となるべく、世界に認められるホテルチェーンを目指してまいります。そして世界の人々を結びつける役割を果たしていく会社となるよう、今後の10 年も従業員一同、一丸となり取り組んでまいります。
 
プリンスホテルズ&リゾーツ
http://www.princehotels.co.jp/
 

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