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Vol.3 2017年新年号 特集Ⅰ「わが社の10年後」  Vol.3  ㈱フェリーチェ 代表取締役 大森 真 氏

ベンチャー精神で新旅行事業を切り開く

2017年01月19日(木)
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㈱フェリーチェ 代表取締役 大森 真 氏


当社の設立から現在まで
 
 ㈱フェリーチェを設立したのは2012 年のことです。ホテル運営を手掛ける当社は同年に「ホテルストーク那覇新都心」、2014 年「ホテルリリーフ小倉駅前」「ホテルリリーフなんば大国町」(大阪)、2015 年「ホテルリリーフ札幌すすきの」をオープン。現在はこの4 店を展開中です。
 
 ホテルストークは当社が展開するビジネスホテルのカジュアルブランド。全室個室、トイレ・シャワー完備のロフトタイプとなっており、「快適・エコ・お得」をトコトン追求した“SMART HOTEL” を提唱しています。ホテルリリーフは「カフェリゾート」をコンセプトにしたデザイナーズビジネスホテル。新進気鋭の若手デザイナーとのコラボレーションにより、「やすらぎと楽しさあるスペース」を提供しています。いずれの店舗も以前は廃業もしくは経営破綻したホテルでしたが、当社が独自のマーケティング、IT リテラシー、デザインによりリブランドすることで、圧倒的な高稼働ホテルへと再生に成功。現在も高い稼働を維持し続けています。
 
 実のところ当社は、ホテルオペレーター経験ゼロから始まったベンチャー企業です。当社を起業する以前の私は、約10 年の間、ファッション/不動産/財務会計/コンサルティング/飲食サービス/美容などさまざまな分野を経験してきました。この期間に得た多くの方々とのご縁がきっかけでホテル事業を担うようになったのが当社の始まりです。
 
 そんな当社が周囲の予想に反して急成長を遂げているのは、運営未経験だからこそできた「非常識」が原動力だと考えます。ホテルビジネスは多様なサービスを集約させた高度な経営が不可欠です。私が他業種で学んだことは一見バラバラなノウハウのようでいて、ホテルという器の中で何ひとつ無駄なく結実。運営の縦横に生かしていけたことが非常に大きかったですね。もちろん接客やレベニューマネジメントの考え方などオペレーションの基本は重視した上で、これまでのホテルの“当たり前”に縛られず、サービスやデザイン、備品調達など自由な発想で取り組んでいきました。それを徐々に独自のノウハウに積み上げられたと振り返ります。
 
 また人材に恵まれたことも幸運でした。「当社には誰もが経験を生かせる場がある」と職歴・年齢不問で門戸を開いたところ、酪農家からバンカーまでバラエティーに富む人間が集まりました。垣根のない企業風土が自然にできあがったのもユニークな従業員たちのおかげでしょう。当社は離職率が極めて低いのも特徴。社員に至ってはどの店舗もオープニングメンバーがほぼ残っており、スタッフ教育がスムーズに引き継がれていると感じます。社員が当社で働く中、将来進みたい方向性が変化したとしても、私は背中を押してあげたい。私も35 歳とまだ若手で、いろいろなことをやってきたからこそ今があります。社員と共に良き成長を目指していきたいですね。

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