東京・皇居のすぐ近く。旧帝大出身の人たちのために建設された学士会館。周りの近代的な建物の中でもひときわ目立つ屈強なビル。明治の風格を感じさせる88 年前に建設された昭和初期の建物だ。東京帝国大学の卒業生を中心として今でも会員制クラブとしての機能を維持している。
時代が変わり旧帝大の卒業生の関心も薄まり、かつて10 万人いた会員も今では5 万人となり会館を維持していくのも困難になっている。その辺の事情は前回詳しく述べた。
その立て直しの使命を負って登場したのが東京大学出身の渡邉幸重氏。基礎科学科を卒業し毎日新聞の記者を4 年ほど経験し、その後いくつかの教育畑を歩き、現職場に入る直近では奈良県の大学で学部新設のために汗を流してきた。
本誌 松沢良治 ニュースな話&人物クローズアップ
学士会館と謝恩の情 ②
【月刊HOTERES 2016年11月号】
2016年11月11日(金)