- 「世界のリーディングホテル」
ホテルジャーナリスト - 小原 康裕 プロフィール
凱旋門から続くクレバー通りにおなじみのツインの獅子を置いた「The Peninsula Paris」の壮麗な正面ファサードがある
世界中のペニンシュラホテルズと同様に、ロビー階に位置するオールデイダイニング「Le Lobby」
よくぞ凱旋門に程近い場所にこの壮麗なる建物が保存されていたと思うと、パリの美しき建築群の層の厚さに驚かされる。パリを代表するオスマン様式とネオクラシック様式が融合したクラシカルな建物が、ザ・ペニンシュラパリ「 The Peninsula Paris」として生まれ変わった。歴史を刻んだ建物を細部にわたり丁寧に修復し、34 のスイートルームを含む200 の客室を備えて2014 年8 月1日に開業した。建物はフランス屈指の職人が6 年の歳月をかけてホテルの修復に情熱を傾けた。ファサードから美しい大理石、贅沢な羽目板、金箔仕上げなど、館内の細部までフランス伝統の技が際立つ仕上がりだ。
ザ・ペニンシュラパリの敷地は、かつて1908 年にマジェスティックホテルとして建設され、40 年間にわたり世界の著名人や文化人に愛されてきた。その後46 年からはユネスコ本部、58 年から2009 年まではフランス外務省の国際会議場として使用された。28 年にはジョージ・ガーシュウィンが「パリのアメリカ人」を作曲し、73 年にはベトナム戦争を終結に導いた「パリ協定」が署名された由緒ある建物である。華麗なペニンシュラパリのエントランスロビーは、800 枚のクリスタルガラスを吹いて、木の葉が天井から舞い降りてくるような演出である。パブリックスペースの随所には貴重なアート作品が展示されている。
世界各地のペニンシュラホテルズ共通の制服、制帽を身に着けた伝統のページボーイ
ザ・ペニンシュラパリのエントランスロビーは、800 枚のクリスタルガラスを吹いて葉が天井から舞い降りてくる演出だ