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014 岡村衡一郎  サービス・イノベーション48手 ~現場と本部が一体で進めるイノベーション~ 

014 対立は変化に生かせる好材料

【月刊HOTERES 2016年09月号】
2016年09月23日(金)
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変化に追われるリーダーのための実践的イノベーションメソッドとして、ホテル業の事例にとどまらず、多く企業変革の現場から生まれた「チェンジング・メソッド」48 種を紹介します。
 
今回のポイント
対立の解消過程は成長過程。
面倒なぶつかり合いで生じる、葛藤は変化の材料になる

岡村衡一郎
(おかむら・こういちろう)
1971 年生まれ。亜細亜大学卒。㈱船井総合研究所を経て、2004 年㈱スコラ・コンサルト入社。120 社を超える企業変革を支える。「会社が変わるとは何か」、「人がイキイキ働くには何が必要なのか」を考え続け、「一品」という変革コンセプトを発見、体系化する。支援先の起源や今あるリソースを足場に、「あるもの」から「ないもの」を生み出す一品イノベーションに多くの経営者ファンを持つ。変わるためのテコをあぶりだす「経営者オフサイト」、「『一品』で会社が変わるワークショップ」を主催。著書に『一品で会社を変える』(東洋経済新報社)『30 代でチームのリーダーになったら最初に読む本』(同社)など

 あちらを取れば、こちらがたたず。トレードオフになる事柄が対立だ。例えば、一人一人お客さまへの個別対応かマスを重視したオペレーションを取るのか。メンバーを指示命令で動かすのか、それとも主体性を重視し待つのか。企業経営において、長期視点か短期視点か、効率重視か未来最適か、いずれかを選択する場面で葛藤が起こってくる。
 
 この局面での選択は、どちらかを犠牲にして単純な方向に解を求めるケース。または、満足を優先しようとか、主体性が大切だといった抽象度の高いところでの合意で終わることは多い。しかし「A」か「B」のいずれかの選択や大きな方向性での合意で終えてしまっては、現状突破する対策としては不十分である。一方を選ぶのも大きなところでの合意も妥協的だと言えないだろうか。

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