コンシェルジュは
人生を勉強できる職業
ザ・ペニンシュラ東京
チーフ コンシェルジュ
田中 あかね氏
コンシェルジュに必要な資質とは
ザ・ペニンシュラ東京の開業当初からコンシェルジュを率いてきた田中あかねチーフ。ホテリエを目指すきっかけは、中学生のころ訪れたシンガポールのホテルで活躍するコンシェルジュにあこがれを抱いたことに始まる。大学卒業後に就職したホテルでは、フロントやエグゼクティブサロンを担当。その後、当時日本ではまだ職種として確立していなかったコンシェルジュを極めるべく本場のヨーロッパへ転勤を願いでたという行動派だ。念願だったヨーロッパでのコンシェルジュを経験した後に帰国、13 年前にレ・クレドールのメンバーになった。田中氏はコンシェルジュに必要な資質について次のように考える。
「英語のスキルやホテリエとしてふさわしい立ち居振る舞いなどももちろん必要ですが、一言で言うと、“気が利く”ことだと思います。相手の気持ちを推し量ることや配慮することができる。また、いろいろなことに興味や疑問を持ち、そしてその疑問を自力で解決する姿勢も必要です。英語のスキルについては、コミュニケーション能力の高い英語力が必要だと考えます。接客には、英語自体のレベルより、人として心が伝わることの方が大切なのです。むしろ日本のホテルで働くのであれば、きちんとした日本語がまずは必須。正しい敬語を使うということは外資系ホテルでも忘れてはならないと思います」