近くて遠い国、ならぬ遠くて遠い国。ロシアはそういうイメージがある。首都モスクワまで日本から10 時間。ヨーロッパよりも近いが日常に接する情報が少ないためか遠いイメージが染みついている。
そのロシアに初めて足を踏み入れた。「寒い時期にわざわざロシア?」と会う人ごとに言われたが、一度はロシアに行ってみたかった。それも冬のロシアに。 思った以上にロシアは寒かった。訪ねたのはロシアの第二の都市サンクトペテルブルクと首都のモスクワ。主に教会と美術館を歩き回った。建物内部はあったかいものの一歩外に出れば極寒の街。粉雪が舞い、降り積もった雪道をキシキシと音を立てて歩く。
初めての経験であった。スマホがいきなり真っ暗になった。最初は何が起きたか分からない。クレムリンの広場でのこと。さては国の重要機関が集まる場所。撮影もまかりならん、ということか。 そうではなかった。寒さの為に電池がダウンしたのだ。近くのデパートに入りしばらくすると充電が回復。寒さで携帯が使えなくなるとは聞いていたが、普通に使用していていきなりのことだったから驚いた。
本誌 松沢良治 ニュースな話&人物クローズアップ
極寒のロシア
【月刊HOTERES 2016年01月号】
2016年01月22日(金)