前回に続きロシア見聞記。予想以上に寒かったロシア。首都のモスクワと第二の都市のサンクトペテルブルクでもそうだったのだから、シベリアとなればもっと寒いのだろうと思った。第二次世界大戦で多くの捕虜がシベリア送りとなった話はよく聞く。終戦後寒さと重労働に耐えた人々は運よく日本に帰ることができた。その多くが最初に日本の地を踏んだのが舞鶴である。
以前舞鶴の引揚記念館を見る機会があった。引揚と抑留の歴史的資料を多数展示してある場所だ。そこにはシベリアからの帰国者が語った現地での生活が人形を使ってリアルに展示されていた。極寒のシベリアでの重労働がいかに過酷なものか如実に物語っているのを見て、日本という国の地理的条件の良さと平和の尊さをいまさらながら感じたことを思い出す。
本誌 松沢良治 ニュースな話&人物クローズアップ
ロシア見聞記
【月刊HOTERES 2016年01月号】
2016年01月29日(金)