30社以上の不合格で学んだのは会計事務所の所長(あるいは先生と呼びます)は自身の業種を「製造業」と思われていること(損益計算書・貸借対照表などの決算書類を作成する製造業と考えられているという意味です)。
最後の2社の面接ではこれを逆手にとりました。それまでは懲りもせず「簿記の勉強をしている」「なんでもするから入れてくれ」的な話をしていましたが面接の最初に自己紹介もそこそこにこちらから「先生はこの業種を製造業と思われているでしょうけど違いますよ」というアプローチです。 面接受けに来たのに上から目線で畳み込みました。
「バブル経済が破綻し中小企業が苦しむ状況なのだから社長の話を聞いた上で数字をもとにどう対応するのか?というような会社に寄りそうサービス業的な要素がないと会計事務所に明日はないっ!」と。
簿記の“簿”の字も知らない分際でしたが、それはまるでホテル専門学校入りたての生徒がホテルの根幹について総支配人に難癖つけたのと同等でした。
「ちなみに私はサービス業と言う意味ではプロです。会計知識はないですがそれは時間が解決してくれます。この業界に必要なのはサービスマインドです」とぶち上げました
そしてその後はこの論法で面白いように数社に合格し、ご縁があって会計監査事務所に入社することができました。
キャリア論からはややずれますが激動、不確実な現実社会では既成概念、常識を疑うという感性を持つ必要があります。それはキャリアを考えるときにも有効です。
Out of the box thinking
追伸:
昨年はご愛読いただき、誠にありがとうございました。拙著が皆様のキャリアを考えるる際の一助になれば大変、嬉しく思います。本年も引き続き宜しくお願いします。