様々な趣向のエンターテイメント施設
□NCLは、厳格なドレスコードや食事・エンターテインメントの開始時間に縛られることなく、クルーズ業界に新しいスタイルをもたらした先駆者として知られていますね。では、寄港地ならではの独自の没入型体験について教えてください。Go Local, Gourmet Tours, Beyond Blueprintsなど、さまざまな港で提供されている体験プログラムの見どころに興味があります。
これら3つの体験は、地元の観光地の舞台裏をより深く知っていただくための中心的な例です。アジアに小型船を配備し、小さな港に立ち寄ることで、アジアの隠れた「お宝」を紹介する寄港地観光ツアーを提供しています。私たちの手がける大切な仕事は、こうした独自の体験を提供することだと言えます。
私たちは、ハイキングや料理教室、その他のアクティビティなど、少人数で楽しむ価値の高い体験を目指しています。お客さまからのフィードバックに応えて、より小規模なオーダーメイドの寄港地観光オプションを開発しましたが、これが非常に人気となっています。
□なるほど、現地でのアクティビティは現地のエージェントと提携しているのですね。
そうです。現地のDMCと協力することで、単に1日船を停泊させる場所というだけではありません。組織化されたツアープログラムをサポートし、乗客が独自に探索できる自由を提供する地域が重要なのです。港の選定は非常に重要です。地域のインフラを圧迫せずに、2000人乗りの客船を効率的に処理できる地域と協力し、公共交通システムやサービスに過度の負担をかけないようにする必要があります。
□「Solo Travel・一人旅」が増えていると聞きます。この分野への対応については。
多くの客船で一人旅のお客さま向けに特別にデザインされた「ソロ・ステゥーディオ」をご用意しています。これらのキャビンには個別のベッドやバスルームがあり、専用のラウンジで一人旅のゲストが集まってリフレッシュメントを楽しむことができます。2023年には、バルコニー付きキャビン、オーシャンビューキャビン、インサイドキャビンなど、一般のキャビンをお一人さま用に改装したキャビンを1000室以上追加しました。この変更により、お一人さまでのキャビン利用でも通常の二人部屋追加料金を支払うことなくご予約いただけます。お一人さまでの旅行にも対応できるよう、在庫を増やすことで、この市場で常に優位に立つことをお約束します。
□クルーズでの一人旅の魅力がよく分かる気がしてきました。特に一人旅でも他のトラベラーに会う機会があるという点は、大きな魅力だと思います。
この市場は確かに成長しています。一人旅のお客さまは、他の一人旅の方が乗船していることを知りながら旅を楽しめます。通常、一人旅のお客さまは55歳から60歳以上ですが、若い方も増えています。例えば、最近32歳の方が、ご主人が来たくないという理由で一人旅をされました。パンデミック後、若い層が価値と利便性からクルーズを検討するようになりました。NCLでは、この傾向によりクルーズの平均年齢が46歳まで下がっています。アジア太平洋地域では平均年齢は60歳近くですが、これも下がり始めています。アジアには、新しいクルーズ客と旅程の大きなチャンスがあります。