長所を伸ばす人材育成方針でスタッフのモチベーション維持
----そのほか現在、重点的に取り組んでいる事項がありますか。
人材育成です。私は部長職も兼任しておりますので、関西エリアの中途採用や新卒の面接も担当しています。中途採用は積極的に取っており、いかに能力を発揮してもらえるかを重視しています。経験者ではなくても異業種出身だからこそ、見える目線もあると思います。実際、私自身も中途採用組なので、こういったかたちでも活躍できることは伝えたいと思っています。
私はもともとレストラン出身ですが、レストランは料理と空間が良かったとしても接客が駄目だったらお客さまは来てくれません。結局は接客のベースは「人」なんだなと思います。ちょっとしたことで、あるいは一言でゲストが満足する、笑顔になってもらえることがあります。やはりそれは「人」だからこそできることで、そこがきちんとできていれば必然的にゲストは増えるというのが私の考えです。
それを実現するにはスタッフのモチベーションを維持すること。良好な職場環境の維持やスタッフのやりたいことをいかに潰さずに伸ばしていくことが大切です。よく短所を直せという発想がありますが、私は長所を伸ばせば短所は消えると思っています。常にその長所を伸ばすために自分自身でここをこうしなければという自覚を持つようになると必然的に短所のボリュームはなくなっていくものかと。そういったマインドを持ってほしいということを特にいま、若いスタッフやミドル世代に伝えています。 離職率の高い職場についてはその原因が人間関係なのか、業務内容なのか、あるいはいまの時代にあっていない条件なのかを把握して改善していく考えです。一度は興味を持って入社したのに辞めてしまうのはもったいないですから。業務内容であれば、いまはやりたい仕事を担当してもらうほうがパフォーマンスも上がると考えています。
----今後どのように運営していくのか、将来に向けたビジョンをお聞かせください。
アートホテル大阪ベイタワーは一番、皆さまに興味を持っていただけるホテルにしたいです。そのためにはまず認知度を上げていくこと。アートホテル大阪ベイタワーはマイステイズ・ホテル・マネジメントのグループホテルであり、関西のフラッグシップとすぐに頭に浮かんでいただけるような情報発信を心掛けたいです。
もちろん宿泊もレストランも一定のお客さまにはご満足いただけているので、それを維持しながらも、まだまだ発展途上。宿泊は一定の稼働と ADRを維持しなければならずこれ以上高望みはできないので、 F&B部門でどこまで積み上げられるかがカギとなります。それと平行に売上を維持して利益率をいかに上げるかも課題です。そうなると20~40代の雇用を増やし、フレッシュな目線で常に新しいことにチェレンジする環境整備を行ない、社員の能力を最大限に生かして運用していくというところがポイントです。そしてここで経験したスタッフをグループの他のホテルに展開していく。サービスの基準とか、考え方も、ここ大阪発信で広めていきたいというのがこの先の私の展望です。
----破竹の勢いを感じますが、先々どのように発展していくか楽しみです。
目標はマイステイズ・ホテル・マネジメントをこれからの10年間で「働きたい・働いてみたい」ホテルとして、日本一に持っていきたいと思っています。当社も1999年設立で来年25年周年となり、現在では運営施設数全国で15 0施設ほどですがまだまだ認知度は低いと感じています。まずはマイステイズブランドを構築することに注力してきたいと考えています。
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本記事は2023年12月1-8日号 特別企画 (株)マイステイズ・ホテル・マネジメント トップインタビュー 一部紹介記事です。
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