グローバル組織の創造にはチャレンジの継続が不可欠
----世界的な課題でもある人材不足に対して、どのような解決策を講じていきますか。
コロナ禍を通じてホテルを含むサービス業から離れてしまった人財が戻らない傾向が続く中で、ホテル業が魅力的な仕事であることを示す必要があります。例えば、働きがいを実感できる環境整備や待遇面の向上などが求められています。単価を上げつつ生産性の向上に努め、利益は従業員にしっかりと分配する仕組みを構築しない限り、人財不足の解決は厳しいと言わざるを得ないでしょう。
当社では、海外のホテルで 1年間研修していただく派遣プログラムを今年度から開始しました。海外志向のある若い世代の方に、当社のスケールメリットを生かしたプログラムを訴求していくことで、ホテルで働くことに興味を持っていただくきっかけになればと考えています。
若い世代に限らず、50代以上であっても、それぞれの分野におけるプロフェッショナルがたくさんおります。その方々が活躍できる場の創出はとても大切になると考えています。人財を紹介してくれた従業員に対してインセンティブを支払うリファラル採用や、一度退職した方の再就職を促すカムバック制度も積極的に進めています。
----ホテルオペレーターとして成長するための課題とは。
ホテルの軒数を増やしていく中で、総支配人の育成は急務となります。総支配人は数字をベースにしながら、オーナーに対する説明責任を果たすプレゼンテーション能力が求められます。同時に自由で新しい発想によって、「自走式の組織」の構築に向けて力を発揮しなければなりません。
私は「チャレンジなくして成功はない」と常々言っています。グローバルな組織を創り上げるまでに時間はかかると思いますが、その道を着実に歩んでいくために挑戦を続けていかなければならないと、あらためて決意を固めるとともに、全社的にその目標に邁進していきたいと思います。
※人材=人財は同社採用表記