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2023年8月25日号 トップインタビュー 株式会社帝国ホテル取締役 執行役員 東京総支配人八島 和彦 氏

トップインタビュー 帝国ホテル取締役 執行役員 東京総支配人八島 和彦 氏

【月刊HOTERES 2023年08月号】
2023年08月24日(木)
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理想的なサイクルを循環させ従業員のモチベーションを上げていく

----伝統ある帝国ホテル東京を進化させるためのビジョンについて聞かせてください。

 2022年 5月に「中長期経営計画2036」を発表させていただきました。計画ではハードのみならずサービスの進化についても示し、グランドホテルとしての帝国ホテル東京のブランド価値をどのように向上させていくのかについてのビジョンを描いています。
 
 ハードについては今の技術をもってすれば必ずいいものができるはずですが、問題はそのハードにいかに魂を吹き込むかです。魂というのはサービスのクオリティーのことです。サービスの進化を考えるとき、今の時代の DXの流れの中でデジタル化を進める方向性も考慮する必要があるでしょう。
 
 ただ私としては、あまりにもDXに寄りすぎるのはよくないと思っています。ハードと人のサービスが融合するホテルの中で、生産性向上のために DXをいかにバランスよく注入していけるかが大きな肝になるでしょう。
 
 具体的には接客部門に配置する人数を増やすために、バックスペースの管理部門の生産性を DXによって向上させることがポイントになると考えています。 

----新しい時代の変化の中で、未来の競合優位性をどのように発揮していきますか。

 再開発によってハードについては新しく進出してくる可能性のある外資系ホテルにも負けないだけの機能を持たせることができるはずです。その上で、130年以上の歴史の中で紡いできた人のサービスのクオリティーを上げていく姿勢を失わないことが、帝国ホテル東京の重要課題になると思います。

 質の高いサービスを提供するためには、従業員が気持ちよく働ける環境を整えなければなりません。従業員の満足度を高めることで良いサービスができ、お客さまの満足度も上がり、その結果として収益が向上し、その収益を施設的人材的投資につなげる事でまた更に従業員満足が高まるという理想的なサイクルが出来上がります。そのサイクルを発展的に循環させることにより、あらゆるステークホルダーの期待に応えていくことが我々の果たすべき使命だと考えています。
 
 帝国ホテルで働くという事は、社会的にも自身にも良い仕事ができる、もっと広く言えばホテル業、観光業で働くと素晴らしい未来が待っているという事を実現し、観光立国を目指す日本のホテルとして、名実ともに貢献していかなければならないと思っています。

 

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