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2023年6月9日号 巻頭SPインタビュー 内閣府公認クールジャパン・プロデューサー ベンジャミン・ボアズ氏/パルテノンジャパン(株)代表取締役社長 アレン・パーカー氏

巻頭SPインタビュー 内閣府公認クールジャパン・プロデューサー ベンジャミン・ボアズ氏/パルテノンジャパン(株)代表取締役社長 アレン・パーカー氏

【月刊HOTERES 2023年06月号】
2023年06月08日(木)
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----これまで日本の政府や行政によるインバウンド誘致のための情報発信がうまく機能していない事例も多く見受けられました。こうしたコミュニケーションの課題について、どのようなソリューションがありますか。

民間には活用の余地とポテンシャルがあるように感じますし、独自のクールジャパン庁のようなものを創設し、これまでにないパワフルなリーダーを置くべきでしょう。そうならないと、いつまでも空回りが続きます。
 
 いわゆる間違った発信をしている方が、悪意を持って、あるいは自己利益を優先してやっているというわけでは決してなく、単なる誤解の産物です。自分が大好きな日本、愛している日本のことをぜひ見てほしい、わかってほしいという思いが先に立ち、自分にとっての面白みを伝えているわけですが、相手が求めているものとはマッチしません。ローコンテクストな部分で言うなら写真がいっぱい掲載されているようなもの。何よりも日本に来た時にどれだけ輝いて見えるイメージを想起させられるかが大切と思います。
 
  ビジネスで例えるなら、主役を企業ではなく顧客にすること。製品開発をするにあたって、社長の好みを優先しても、顧客が喜ぶものでなくては売れませんよね。この製品を持っているあなたがクール、パーティで友達に見せたらカッコいいと言われてあなたの評価が上がるようなものであるべきです。このアイデアを観光業、インバウンドに応用すると、日本に来るあなたがクールとなります。
  
つまり、「日本がクールではなくて、あなたがクールなわけです」からわざわざ日本がどうこうと言う必要はありません。日本に来ると日本のクールさがあなたにも及びますよ、とさりげなく伝えるだけでいいのです。根本的な考え方を変えなくては、どんなに努力しても実りにくいといえます。実は、そんなに深い話でなくていいのです。シンプルにお客さまのニーズをしっかり掴み、コミュニケーションを通じて確認し、それに対するソリューションを提案して共感されれば十分です。
 
ところが、今、それが行なわれていない、または不十分というホテルや旅館が非常に多く、もったいないと感じます。今、インバウンドが急増していますが、この時を待ち望んでいた過去 2〜3年間、ソリューションの準備をしていたでしょうか。時間はあったはずです。
 
 読者の皆さまの中にも、インバウンドは本当に戻ってくるのか、コロナ禍が本当に終わるのか、という疑問を持っていた方がいらっしゃるかもしれませんが、私はずっと信じていました。友人、家族、ビジネス仲間も日本のことが大好きで、日本に一度来ると、必ずもう一度行きたいと例外なく言います。ですから、過去 2〜 3年間は準備期間と捉えることができ、今の急増に応対する準備を整える大事な時間だったと思います。まだまだ間に合いますし、今がベストタイミングということで、早速取り組んでみてはいかがでしょう。 


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本記事は2023年6月9日号 巻頭SPインタビュー 一部紹介記事です。
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