独自の強みを日本でも活かす
----着任早々の取り組みが成果を生み出したわけですね。そして旅行市場が復活する日本において、非常に良いタイミングで 2軒のホテルが京都に開業します。
はい。今年 6月には先ほどご紹介した2020年に誕生したブランドである「ASAI(アサイ)」京都四条が、9月にはフラッグシップブランドである「デュシタニ京都」が開業します。「ASAI(アサイ)」はタイ語で「地元の人と共に生きる」という意味を持っており、ASAI京都四条はその意味の通りゲストが京都の地域の魅力と地域の人々と出会えるアクセスポイントとなることを目指します。
ミレニアル世代をターゲットとし、114室の客室のほか、ホテルのコアとなるダイニングやバーを兼ねた共有スペースがあり、そこでは宿泊のゲストと地元コミュニティの人たちそれぞれが集い、交流し、居心地良く過ごせる空間となるでしょう。館内には「コミュニティアンバサダー」と呼ばれるスタッフがおり、ゲストは有名な観光地はもちろん、知る人ぞ知る観光スポットも知ることができます。
アクティビティに関しても地域の方々を巻き込んだユニークなものを提供し、アサイ京都四条でしか体験できない京都での滞在をご提供します。「デュシタニ京都」は私たちデュシット・インターナショナルのフラッグシップブランド「デュシタニ」を冠するホテルです。3タイプのスイート含む 147室の客室のほか、シグネチャーレストランであるタイ料理「Ayatana(アヤタナ)」、鉄板焼レストラン「紅葉(こうよう)」、バー「Den Kyoto(デン・キョート)」、京都初となるタイデザートのアトリエ「Kati(カティ)」を備えます。
特に「Ayatana」はタイのミシュランにおいて複数年一ツ星を獲得してきたバンコクのレストラン「Bo.Lan (ボー・ラン)」のシェフ、ドゥアンポーン・“ボー”・ソンヴィサヴァ氏とディラン・ジョーンズ氏に監修を務めていただき、日本の伝統文化とタイの味が織りなす五感を刺激する食体験を提供します。これらの、ほかにはない独自の食体験の提供は私たちの強みの一つとなるでしょう。
私たちデュシット・インターナショナルがホテル運営で大切にしているのは 4つの「優雅さ」です。具体的には「ゲスト一人ひとりにパーソナライズされたきめ細やかなサービス」、「幸福感(ウェルビーイング)」、「地元とのつながり(ローカリティ)」、「持続可能性(サステナビリティ)」です。特に京都に開業する 2ホテルはどちらも非常に恵まれた立地にありますから、その地域とつながることでホテルを拠点に京都を楽しんでいただくようなホテルを目指します。
----御社の今後の構想について教えて下さい。
ホテル事業では 2022年 12月現在、16カ国に 348棟 12,372室のホテルやリゾート、ラグジュアリーヴィラを展開しておりますが、2023年中にその規模は 20カ国以上、2万室以上になる予定です。日本においても主要都市やリゾートエリアにおいて交渉を進めている案件もあり、近いうちに皆さまに新しいニュースをお届けできるかもしれません。
私たちの強みはホテル運営だけでなく、グループ内の関連する事業の総合力でお客さまはもちろん、すべてのステークホルダーの皆さまに高い価値をお届けできることです。この強みを武器に、今後も力強い成長を続けてまいります。