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2022年12月2日号 トップインタビュー ハイアット セントリック 金沢 ハイアット ハウス 金沢 総支配人 高橋 慶 氏

トップインタビュー  ハイアット セントリック 金沢 ハイアット ハウス 金沢 総支配人 高橋 慶 氏

【月刊HOTERES 2022年12月号】
2022年12月01日(木)
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セントリックとハウスの二つのブランドホテルを同時オープン

---- 初めに「ハイアット セントリック 金沢」と「ハイアット ハウス 金沢」について教えてください。

この二つのホテルは2020 年8 月にオープンしました。隣同士に建っていますが、キャラクターが異なるホテルとなっています。

セントリックはすでに東京銀座に進出しており、「ハイアット セントリック 金沢」はその流れをくむライフスタイルホテルとして自分らしいスタイルで金沢を満喫できるホテルを目指しています。セントリックというブランド名は情報や行動の中心=センターに由来しています。アクティブ層を狙っており、スマートフォンやタブレットで行きたいところや街の情報を集め、自分の足で行かれるような方々がターゲットです。館内にはオールデイダイニングとルーフトップバー、会議設備も備えています。

一方、「ハイアット ハウス 金沢」はキッチン、洗濯機が付いた部屋があるなど、中長期のレジャーやビジネスの利用を視野に入れたホテルです。どれくらいの方が一週間以上金沢に滞在するのかは未知数ではありますが、その需要をつくっていくことも課題と考え、面白いチャレンジをしているところです。また、フルサービスの「ハイアット セントリック 金沢」に対し、「ハイアット ハウス 金沢」はセレク
トサービスという位置づけですので価格帯も抑えて提供しています。

---- ハイアットの北陸エリア初進出がセントリックブランドだった理由は。

金沢の町の規模感は歩いていて新たな発見をするというセントリックのコンセプトと合致していると思います。町歩きができる、自分でアクティブに行動し発見と出会うというブランドコンセプトは大規模な都市には合いません。東京の場合は“銀座”に特化した町歩きの中心という考えです。
 
---- 国内のハイアットの総支配人としてはかなり若手だと思うのですが、これまでのキャリアとここまで総支配人を担ってきて感じられたことがありますか。

私は宇都宮出身で高校は進学校だったのですが、受験よりも自分の興味のあることを学びたいと考えてオレゴン州の大学に進学し、国際観光学を勉強しました。大学4 年のときにはインターンシップでニューヨークのホテルで働き、ありとあらゆる人種、国籍、文化、宗教の方と共に同じゴールに向かって働くことがおもしろいと感じました。

そして帰国後、パーク ハイアット 東京からキャリアをスタートし、約8 年在籍した後にハイアット リージェンシー 京都、ハイアット セントリック 銀座東京を経てハイアット セントリック 金沢・ハイアット ハウス 金沢の総支配人に就任しました。

私の尊敬する数々の総支配人たちはまったく異なるキャラクターで考え方も違います。セントリックというブランドを率いる以上、さらに“自分らしく”総支配人を突き進めばよいかなと考えています。総支配人になってからの評価はもう少し先に皆さんがしてくれるでしょう。

---- 若い方たちが自身でチャンスを掴みにいくことも重要ですね。

総支配人は、もちろん経験や知識はあったほうがよいですが、キャリアは短くとも若いスタッフにぜひ、手を挙げてもらいたいですね。私自身、あらゆる仕事ができるから総支配人になったのではありません。あらゆる仕事のエキスパートである必要はなく、ホテルはチームで運営するものですから、それぞれの仕事をしっかりできるような環境を整えることが仕事だと考えています。

---- 2020 年、コロナ禍にホテルを開業されましたが、どのような2 年間でしたか。

開業直前は中国からの物流がすべて止まり、物が入ってこない、ホテルの家具や備品類が届かない状況でした。当時はコロナがこんなに長く続くとは思ってもいませんでしたし、翌年にはノーマルに戻るだろうと多少楽観的に考えていました。しかし、翌年以降もコロナは続き、途中で業界を離れてしまうスタッフもいるなど大変残念な2 年間であったことは確かです。
 
そうした中でも営利目的でホテルを運営している以上、売り上げを上げてプロフィットを創出していかなければなりません。数字的には順風満帆とはなりませんでしたが、抑えるべきコストは削減し、約250 室のセントリック、約90 室のハウスを少人数で効率的に運営する体制を作ったことはこの時期の成果だと思います。将来的に同じような危機が起きたときにはこの経験が生かされるはずです。

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