レストランのエネルギーを取り戻すための環境づくり、商品づくりを推進していく
----ザ・ペニンシュラ東京では、どのような組織づくりを目指しますか。
海外での経験を活かしながら、海外出身のマネジメント陣の要望を汲み取りそれをスタッフに自分の言葉でしっかりと伝えることができるスキルを持っていることが私の強みだと自負しています。 組織づくりにおいては、ボーダーレスな調和を創り上げることが私の大きな目標に掲げ、スタッフからさまざまな意見を吸い上げながら、ディシジョンメイキングについてはしっかり行っていくという意識を持ちながら行動しています。
現職に就いてから、自分自身の意識に変化がありました。料飲部はホテルにおいてとても重要な部署ですから、新型コロナウイルスで状況が変化した中でいかにして FBを盛り上げていくか、エネルギーをもっと注入するのかを考える必要があると思うようになったのです。
それは料飲部のみならず、宿泊部、マーケティング部、他部署も含めて全スタッフで取り組むべきことであり、ホテルが前進するための原動力になると考えています。レストランのエネルギーを取り戻すためには、スタッフがエネルギーを発揮するのはもちろん、お客さまにエネルギーを持ってきていただくこともポイントとなります。その形を推進するための環境づくりや商品づくりを、2022年における大目標にしています。
----ペニンシュラのブランドをスタッフが体現していけるようになるために、どのような伝え方をしていますか。
ペニンシュラのブランドは確固たる力を持っていると思っています。ファミリー経営であることでもたらされる一貫性のあるマネージメントスタイルには、オーナーやCEOの意志がしっかりと落とし込まれ、世界中のペニンシュラで同じ DNAが浸透しています。
ペニンシュラブランドの持つ力強さを、私たちは次の世代に引き継いでいく使命を担っています。若いスタッフがブランドを踏襲していくためには、さまざまな意味でコミュニケーションのあり方が変化している世の中で育ってきた彼らに伝わるアプローチの方法を採らなければなりません。
そうした考え方に基づきながら、ライブ配信によるトレーニングの充実を図るなど、チャレンジを続けています。
----東京における FBの特徴を、どのような形で生み出していきたいですか。
日本の文化や伝統は貴重なものであり、とてもリスペクトしています。その思いを反映させるため、FBについてはクラフトマンシップを大きなテーマに据えています。日本のクラフトマンシップを軸に、さまざまな企画を打ち出していきたいと思
います。
商品開発にあたっては、職人の技が反映されていて、ストーリーが感じられるものを追求することを大切にすることに重きを置いています。