行政が取り組むべきは訪日外国人を受け入れるためのインフラの再整備
----観光業の現状に対して、行政や自治体にはどのようなところに力を入れてほしいと思いますか。
観光業界はもう少し競争原理を働かせなければならないと感じます。コロナ以前はインバウンドの需要が高くマーケットがヒートアップしていましたが、今は復活のためには淘汰もやむなしという覚悟を行政には持っていただきたいと思います。
行政が取り組むべきはインフラの整備です。もともと東京オリンピック・パラリンピックを契機に訪日外国人が増えることを見込んで羽田空港を国際化し、外国人の出入りが増えることでフランスのように人口以上の訪日外国人を入れて、観光立国につなげるという発想だったわけです。 そちらに向けて再度注力するのが行政の役割であり、ターミナルステーションからの移動によって周辺地域が全体的に繁栄できる形を構築していただかないと復活は難しいと思います。
---- TKPの宿泊主体型ホテルの現状はいかがでしょうか。
TKPはフランチャイズで APAホテルを 10軒運営しておりますが、そこにはやはり大きなニーズがあります。宿泊主体型ホテルのマーケットは寡占化が進んでいて、施設に機能性がなければ消費者に選んでもらえなくなっています。
APAホテルは自動チェックインで、QRコードによるルームキーが出てくるシステムなので、コロナ禍における非接触ニーズにマッチしています。DX化に投資できる会社とできない会社の間で、差が付いていくでしょう。