ログイン
検索
  • TOP  > 
  • 記事一覧  > 
  • 2022年2月25日号 トップインタビュー グランド ハイアット 東京 総支配人 ロス・クーパー 氏
2022年2月25日号 トップインタビュー グランド ハイアット 東京 総支配人 ロス・クーパー 氏

トップインタビュー グランド ハイアット 東京 総支配人 ロス・クーパー 氏

【月刊HOTERES 2022年02月号】
2022年02月24日(木)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

サービスクオリティーに影響が出ない範囲で経費の見直しを図っていく

----コロナ禍によって、ホテル業界は厳しい状況が続いています。このような難しい時代を乗り越えるために講じている対策について教えてください。

 グランドハイアット 東京では現在、サービスクオリティーに影響が出ない範囲で経費の見直しを図っています。経費削減を追求するために、バック部門に所属するオペレーション業務の経験者をオペレーション部門の一時的なサポート役として派遣するなどの対応を取り、たとえばお客さまの検温を行う役割を担うといった形で現場を支えてもらっています。
 
 私たちのホテルだけでなく、すべてのホテルが同じ課題を抱えていると思いますが、平日のビジネスはスローで週末は稼働が高まるという状況が続いています。特に忙しい週末におけるオペレーションのサポートは重要であり、部門の垣根を越えてスタッフ同士が協力しあう体制を整えることが求められています。
 
 また、コロナの感染防止対策に関しては、その時々の状況にアジャストしていくことがポイントになると考えています。常に最適な方法を採り入れ、緊張感は持ち続けながらも、状況によっては省ける部分は省くといった覚悟も必要になると思います。 コロナ禍でビジネスがスローな時期に、スタッフのスキルアップにつながる活動を進めていくことも大切です。実際に英会話などオンラインを使ったトレーニングに励んでいるチームメンバーもいますし、チームマネージメントやプレゼンテーションスキルの向上を図る取り組みもあります。全体のスキルアップに向けて、チーム一丸となって進めています。 
 
----チームメンバーのトレーニングについて、新たな取り組みを用意する動きはありますか。

 特に新卒のトレーニングになりますが、2022年 4月からトレーニングのコンテンツを変更していきます。たとえば従来はなかったコロナ対策、衛生対策、除菌作業などを盛り込むことで、時代によりマッチしたコンテンツを含めたトレーニングを展開していくことになります。


日本国内のお客さまを獲得するためのユニークなプロモーション展開に注力

----どのようなお客さまをターゲットに据えて、そこに向けてどのようなプロモーションを打っていますか。

 当面はインバウンドの回復が難しいため、日本国内のお客さまの獲得に注力していくことになります。 私たちはこれまで、ユニークなプロモーションを実施してきました。2021年に行ったプロモーションの 1つとして、世界的なアーティストの村上隆氏とのコラボレーションによる客室とアフタヌーンティーを販売しました。客室に村上氏のアート作品を 14点展示させていただいたことで、お客さまからは「室内にいても心が温かく、明るい気持ちになるプロモーションでした」といった声をいただくなど、非常に好評でした。
 
 2021年中に 2度、ローカルアーティストの作品をロビーに展示することでアーティストのサポートにつなげるプロモーションも展開しました。今後もそういった活動を続けていきたいと考えています。

 現在販売しているプロモーションとしては「グランドラグジュアリージャーニー」があります。ホテルが六本木ヒルズに立地しているというメリットを活かして、期間限定で森美術館の貸し切りツアーやラグジュアリーショップ「エストネーション」のスタイリストと一緒に買い物を楽しめるといった特典を盛り込んだパッケージをトップスイートに限り提供しています。いわゆるリベンジ消費をしたいという欲求を持つお客さまは多く、高額商品であっても購入していただける時期でもあることから、こちらも好評をいただいています。

 また、コロナの状況次第ではあるのですが、毎年夏にオールデイダイニング「フレンチキッチン」で開催してきた南仏のリゾートと“白”をテーマにした「ソワレブランシュ」というプランについても再開できたらと思います。
 
 グランドハイアット 東京は 2023年に開業 20周年を迎えますので、そのタイミングでダイナミックなブランドにふさわしい特別なイベントを開催できる世の中の状況になっていることを願っています。 

----客室や館内レストラン、付帯施設に関する新しい訴求に向けて、リノベーションを考えている箇所はありますか。

 今のところリノベーションの計画はありませんが、メンテナンスについては定期的に行っていきたいと考えています。たとえばイタリアンカフェ「フィオレンティーナ」のカーペットの交換など、見栄えも含めてお客さまに新鮮さを感じていただくための改修を提供していきます。

 

月刊HOTERES[ホテレス]最新号
2024年11月15日号
2024年11月15日号
本体6,600円(税込)
【特集】本誌独自調査 総売上高から見た日本のベスト100ホテル
【TOP RUNNER】
フォーシーズンズホテル大阪 総支配人 アレスター・マカルパイ…

■業界人必読ニュース

■アクセスランキング

  • 昨日
  • 1週間
  • 1ヶ月
CLOSE