激戦区、銀座 5丁目での差別化 初のウェルネスフード・コンシェルジュ常駐
----2021年 11月 30日に開業した「ホテルグランバッハ東京銀座」は、ほかの「ホテルグランバッハ」ブランド(3店舗)とは異なる特徴があると聞きました。
「ホテルグランバッハ」ブランドは、2014年に開業した「ホテルグランバッハ京都セレクト」(宿泊特化型)を皮切りに、16年にはブランド最高ランクの「ホテルグランバッハ熱海クレッシェンド」、21年7月には「ホテルグランバッハ仙台」と3カテゴリーを展開しています。新店の「ホテルグランバッハ東京銀座」は仙台と同カテゴリーとなります。
客室は 3〜15階で全 144室。その内訳はスイートルーム1室(83m2)、ジュニアスイート2室、コーナーキング 5室(43m2)のほか、スーペリアツイン・デラックスツインなどの 9タイプ。14〜15階がエグゼクティブフロア、3.13階がスタンダードフロアとなります。全部屋、お客さまが扉を開けると窓のロールスクリーンが上昇、J.S. バッハの「G線上のアリア」が流れ、お出迎えをするという演出を施しています。計画当初はインバウンドをメインターゲットに想定していましたが、現在は国内の食や音楽に感度の高い方をターゲットにしています。日比谷や東銀座での観劇や銀座でのショッピングで訪れた際に、静謐(せいひつ)で落ち着きのある客室や新しい試みの食体験を提供できることを打ち出しています。
館内で提供する食事は、管理栄養士がウェルネスフード・コンシェルジュとして指揮を執るという、ホテルグランバッハ初の食体験の新しい試みを行なっています。弊社、グリーンハウスグループに所属する管理栄養士は約 2000人。その知見を生かしながら、「ホテルグランバッハ東京銀座」で提供する食事は、食材や食べ合わせによって得られる効能をふまえ、私(総料理長)とメニューを考案し提供しています。
----ウェルネスフード・コンシェルジュによるメニューを楽しめるとのことですが、提供する食事について具体的にお話しください。
1階レストラン「Wald Haus(ヴァルトハウス)」で提供する「朝食」では、オリジナルドリンクの「目覚めの飲むサプリンメント」から始まり、フルサービスで 6品以上を提供します。卵料理は料理方法が5種選べるほか、メインのミート料理ではソイミートもご用意。厳選したミカフェートのコーヒーやドイツ・ロンネフェルトの紅茶もお楽しみいただけます。バランスを整えたベーシックメニューは全品で 500キロカロリー以内になるように考案しました。ウェルネスフード・コンシェルジュやスタッフにご相談いただきながら、体調やお好みに合わせてオプションもお選びいただけます。
ランチやディナーについても、ウェルネスフード・コンシェルジュと私(総料理長)が旬の食材と調理方法を加味したメニューを展開しています。ランチは「季節のウェルネスランチコース」があり、冬季は「からだよろこぶインナーケア」をテーマにしたコース料理を 600kcal台で楽しめます。ディナーは、プリフィクススタイルで、「美肌づくり」や「ベジタリアン」など、お客さまの目的に合わせて前菜とメインを組み合わせできるように展開し、SDGsの観点も踏まえ、東京近郊の食材を選び旬のおいしさを追求しています。
最も特徴的と言えるのは、2階のオープンキッチン付きボードルーム「Wald T.r(ヴァルトトゥール/意:森の扉)」を貸し切りで提供する「パーソナルウェルネスディナー」(食事のみ1人2万円・完全予約制、最大 8名)です。こちらは、お客さまと事前に食材、品目数などをお打ち合わせし、ご予約者のみのパーソナルなコースメニューを仕上げていきます。アニバーサリーや小さな婚礼などの需要に対応できる、「食体験のオーダーメイド」を全面的に打ち出していきたいと考えています。
プロモーションに関しては、グループ会社でもある「あすけん(管理栄養士のアドバイスを提供するダイエットサポートアプリ)」のユーザーへのアプローチを実施しています。ユーザー(登録者数 680万人)は、ウェルネスフードに関心が高い方たちと思われます。ならば、ウェルネスを掲げているホテルグランバッハ東京銀座の食事をご案内することで、まずはユーザーに知っていただき体験していただくきっかけを促すことは理にかなっているととらえました。20〜40代が中心の同ユーザーが、興味を持っていただけるようなメニューを展開しています。
ウェルネスフード・コンシェルジュ/大島 瑠梨子氏(管理栄養士)
「ホテルグランバッハ」ブランド初となる「ウェルネスフード・コンシェルジュ」。食事だけでなく、運動や睡眠などホテルでの滞在をトータルサポートし、お客さまに寄り添った心身の癒しを提供していくほか、ウェルネスに関するセミナーやプランを企画予定。