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ILTMカンヌ2021取材レポート

コロナの逆境に立ち向かう世界の旅行・ホスピタリティ業界の精神力の強さに学ぶ2年ぶりに開催されたILTMカンヌとフランス飲食・ホテル業界現地取材

2022年01月25日(火)
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 2021年12月上旬、弊社オータパブリケイションズ国際部のTAROチームは南フランスはカンヌにいました。コロナ禍で海外はおろか国内でもようやく感染者数が最小数を記録してもなお慎重姿勢は続き、自由な行き来も難しい中での2年ぶりの渡航となります。直前まで渡航先の安全状況を確認しながら、最終的に取材決行に踏み切った理由の一つにILTMの日本公式メディアとしての初仕事を全うしたいというチームの強い思いがあったからです。
 ラグジュアリー・トラベル業界、ホスピタリティ業界の現状そして展望を含めて、今回はTAROチームのメンバーがそれぞれ感じて得た感想と現地の状況をいち早く業界関係者に伝えるためにレポートにまとめましたので、シリーズでお届けします。
 まず第一弾は、TAROチームのCTOであり、クライアントリレーションズとメディア部門ではマネジングエディターを務める濱本 瑞(はまもと みずき)のレポートをお届けします。

 

ILTMカンヌ2021会場外観
ILTMカンヌ2021会場外観

 2年ぶりに南仏カンヌに戻ってきました。カンヌ再訪という以前の話で、まず海外渡航自体は実に2年ぶりになります。パンデミックが宣言された2020年3月の直前の2019年12月に開催されたILTMカンヌに、約2年間温めてきたTARO事業の本格サービスインのお披露目という形で気合を入れて参加した時には、まさか世界中に広がったコロナショックで我々の業界がこのように激変するとは思いもよりませんでした。特に我々のビジネスフィールドでもある旅行業界、ホスピタリティ業界に及ぼしているダメージは計り知れないものがあります。

 コロナ禍で市場環境が激変する中、多くの企業が新たな経営戦略の策定を迫られています。ラグジュアリートラベル業界に限らず、旅行・ホスピタリティ業界全般にまだまだ出口が見えない状況に歯がゆさと無力感さえ感じてしまいますが、これは日本に限らず同じ局面に立たされている世界の同業者も直面している問題でもあります。

 そんなコロナ禍にも関わらず、イベントの開催実行という大勝負に出たILTMの主催者達。2020年12月のオンラインによるバーチャル開催を経て、昨年2021年に20周年という大きな節目を迎える中、リアル展示会の開催の賛否両面から議論を重ねてきたと言う。

ILTMポートフォリオ・ディレクター アリソン・ギルモア
ILTMポートフォリオ・ディレクター アリソン・ギルモア

 そして彼らが最終的に出した答えが「開催」。数か月前の7月にカンヌ映画祭の2年ぶりの開催が後押しとなったのか、今年のキャッチフレーズにその並々ならぬ決意がうかがえました。『Together Again (再び一緒に)』ー 同じ境遇にいる者同士だからこその「分かち合い」、強い団結心、逆境に負けずに前に進もうという強いメッセージがこのキャッチフレーズに込められています。

 初日のプレス発表会で開会の挨拶で登壇したILTMの責任者でポートフォリオ・ディレクターのアリソン・ギルモア氏は、「色々議論を重ねてきたけれど、我々は、旅行・トラベルを売っているのだから、コロナに絶対に屈するわけにはいかないんです」と、感極まった決意の言葉に、会場に集まった各国のメディア関係者、トラベル業界とホスピタリィ業界関係者の心は奮い立ち、勇気づけられ、困難を乗り越える活力を持ち続ける大切さに気付かされた、そんな力強さを感じました。

ILTM 2021キャッチフレーズ「Together Again」
ILTM 2021キャッチフレーズ「Together Again」

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